マイコプラズマ肺炎に要注意の場合 妊婦?大人?喘息持ちの子供?
- 作成:2016/01/27
マイコプラズマ肺炎は、子供に発症することが多いですが、大人も感染します。妊婦さんに特別な注意は必要ありませんが、大人は重症化しやすい特徴があります。大人や子供の症状の特徴などについて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
大人は子供より重症化傾向
マイコプラズマ肺炎はよく発症するのが子どもや若い成人であるため、若年者に発症する印象がありますが、実際には全体の5%程度は高齢者であり、幅広い年齢層に発症する可能性がある感染症であると言えます。
症状は一般的に子どもより大人や高齢者のほうが重症化しやすいと言われています。初期症状は年齢を問わず、マイコプラズマに共通して見られる発熱が多いようです。逆に発熱を伴わず、レントゲンで肺炎が確認される場合もあり、初期に特有の症状がはっきりしないこともあります。その後、やはりマイコプラズマ特有の頑固な咳が長く、場合によっては1か月程度続きます。
妊婦は特段恐れる必要なし
心配されるのは妊婦の方だと思いますが、基本的に胎盤を通して胎児に感染することはないとされています。ただし、発熱に伴って子宮収縮が誘発されることがあります。
また、マイコプラズマに優先的に処方されるマクロライド系の抗菌薬は、妊婦でも比較的安全に処方可能な薬ですので、マイコプラズマを疑う症状が見られたら早めに医療機関を受診することをお勧めします。しかし、妊娠中の方にとって何より大切なのは、人混みを避け、マスクや手洗いをして感染を予防することです。
子供の熱は夕方から上がる
子供については、マイコプラズマ肺炎の好発年齢(よくかかる年齢)は幼児期から青年期にかけての比較的若年者に多く、7歳から8歳にピークがあります。
小児のマイコプラズマ感染では、もちろん肺炎になることもありますが、風邪程度の症状で治まってしまうことも多いです。マイコプラズマ感染の発熱は夕方から上がり、朝に下がることが特徴とされています。すべての子供に当てはまるわけではありませんが、結果として、日中元気なことが多く、昼間に幼稚園や学校に行ってしまっている子も多いようです。発熱の後は大人と同様に咳がだんだん強くなってきます。無治療の場合、一般的には1週間から10日程度で自然治癒します。
喘息のある子、けいれんには注意
ただ、特に注意が必要なのは、喘息の持病のある子どもです。喘息を持っている子の場合、喘息が悪化したり、喘息発作を起こすことがあります。 また、小児では高熱を出すと「熱性けいれん」という発熱に伴ったけいれんを起こすことがあります。熱性けいれんは小児の10%程度に起きる比較的一般的なもので、多くは1回ですみ、繰り返すことはありません。すぐに医療機関を受診したほうがよい目安としては、けいれんが10分以上続いたり繰り返す場合、けいれんの後に意識が回復しない場合、症状が左右対称ではなく左右で差がある場合などです。
出席停止になる?
学校保健安全法では第3種感染症の「その他の感染症」に分類されています。病状によって医師が感染の恐れがないと判断するまで出席停止とされています。そのため、症状が治まったからと言って自己判断せず、周囲に感染を広げないためにも医師の診察を受けてから保育園や学校には登校するようにしましょう。
【医師による医療ページ評価 - Doctors Review】
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マイコプラズマ肺炎の大人や子供の症状の違いなどについて、ご紹介しました。もしかしてマイコプラズマ肺炎かもしれないと不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?
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