病理診断結果が施設によって異なる場合の考え方
person40代/男性 -
原発悪性脳腫瘍摘出後に皮下結節が多発するようになりました。結節を外科切除して病理診断したところ,A施設は原発腫瘍の転移との診断。B施設は原発の転移ではないとの診断。C施設は診断困難な症例で確定はできないが転移としても矛盾しない,との報告になりました。AとBの施設は原発脳腫瘍の病理診断もしていますので原発標本との比較ができているのではないかと思われますが,C施設には原発の組織標本が提供されておらず比較ができていません。またHE染色での所見は概ね一致しているものの,免疫染色の結果が検査施設によって(+)や(-)と真逆の結果になる項目がありました。おそらくその結果に基づいて転移である,転移ではない,という異なる報告になったのではないかと思われます。検査施設によって免疫染色の結果が異なるというのはよくあることなのでしょうか。転移したのかしていないのかというのはとても気になる部分ですので診断をはっきりさせたいと思っています。C施設に原発の標本を提供して再度比較鑑定してもらうことは診断確定に役立つでしょうか。遺伝子パネル検査が実施されるようになりましたが,この検査を受けることで今後の治療に役立つでしょうか。今までは病理検査はどこで実施しても同じ結果になると信じていました。検査結果からどのような病理診断名をつけるかは病理医の経験によって変わることはあると思っています。しかし免疫染色の結果から変わってくるとなると何を信じて治療を進めればよいのか不安に感じます。このような場合,どのように考えればよいのかご教示いただければ幸いです。よろしくお願いします。
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