膀胱がん再発率は高くなりますか

person40代/女性 -

何度もご相談させて頂いています。最初に膀胱癌が見つかったのは2017年7月でした。その後、2020年6月に見つかり、3ヶ月の経過を見て20年11月に手術をしました。本日の検査で また、見つかりました。形としては 細長く非常に薄い感じのもので 1度目の再発の時先生は癌の判断より良性かもしれないし ん〜?と首を傾げる仕草もありましたが今回見つかったものも同じタイプのものですし、もし、癌だとしても非常におとなしいタイプと言っていました。恐らく悪性だと思いますが、1度目は単発でしたが再発では3つくらいでしたか?多発でした。また 経過観察中に増える可能性はあると思いますし、膀胱癌は繰り返すことが特徴と聞いていますが、再発率はドンドン高くなりますか?今後がとても不安です。それから
このような状況でコロナワクチンを打つと何か影響はありますか?

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膀胱癌に罹患されている方の中では質問者様はお若く、ご不安な気持ちをお察しします。
初発に比べると再発する方は確かに次回以降の再発の可能性は高くなります。
基本的にはTa~T1以下の筋層浸潤していない膀胱腫瘍はTUBRTで切除を繰り返すしかありません。
頻回に再発を繰り返す方にはBCG膀胱内注入療法を検討することがあります。
コロナワクチンと膀胱癌の関連は特に指摘はないと思いますが、手術を予定されている
のであれば、ワクチン接種は手術予定日より2週間以上前か退院後の接種がよろしいかと思います。

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相談者さん

鳴海 辰悟 先生 へ

ご回答ありがとうございます。
BCG膀胱内注入療法とはどのようなものでしょうか?画像が無いので判断し難いかと思いますが、1度目の再発の時もそうでしたが、最初から悪性と判断されるのでは無く、首を傾げる仕草や、良性かも知れないや、今回も癌だとしたら 等と断定しないのは あまりにも小さ過ぎて判断がしにくいのか?それともあまり無い形等で判断し難いのでしょうか?初発も大人しいタイプのものだと言っており、再発しないタイプと思っていられたようですが、再発の物は更に非常に大人しいと言っておられました。経過観察で3ヶ月後に検診があるので今は手術の予定はありません。

鳴海 辰悟 先生

尿路上皮癌はTステージ(深達度)以外に異型度という項目が病理診断では表記されます。
おとなしいというのはおそらくlow grade(別の表記ではG1もしくはG2)のことと思われます。
low gradeの尿路上皮癌は癌ではない尿路上皮乳頭腫というものと鑑別が難しく、
過去に私も膀胱癌の再発と診断して、TURBTを施行して、尿路上皮乳頭腫であった場合も
あります。例えばlow grade pTaと表記されるような膀胱癌の再発の場合、微小だとすぐに手術
をせず3か月後の膀胱鏡検査で再度判断することは臨床的に珍しいことではありません。
BCGは弱毒化したウシ型結核菌(結核の予防接種で用いられる菌と同じ)を膀胱内に細い
カテーテルで膀胱内に注入する治療法で通常外来で週1回6-8週間連続で行います。またその後
3-6ヶ月毎に3週連続で同様の治療を1-3年行うのが、BCG維持療法で再発予防を高める効果があります。
抗癌剤とは異なり、結核菌によって惹起される自己免疫反応により膀胱癌を治療する方法です。
CIS(膀胱上皮内癌)には第一選択の治療ですが、質問者様のようなケースだと正直臨床医としては
実施するかどうか悩みます。なぜならば頻尿や血尿といった副作用が多いことと、頻度は多くありませんが、
反応性関節炎や不可逆的な萎縮膀胱(膀胱が拡張できなくなり、極度の頻尿や膀胱痛が続く)という
やっかいな合併症があるからです。その為TURBTでコントロールできるのであれば、可能な限りBCGはせずに
経過をみる泌尿器科医は少なくないと思います。

相談者さん

鳴海 辰悟 先生 へ

丁寧なご回答ありがとうございます。尿路上皮乳頭腫とは良性と判断してよろしいですか。悪性で再発しても何度目かに良性で出ることもあるのでしょうか?頚部では良性と聞いたことはあります。尿路上皮乳頭腫が出る割合はどれくらいなものですか?先生が記されたlow grade などと言ったものは私にはわかりませんが私の持っている何か書類等に書かれているとしたら見てみます。
BCGには、その様な副作用が、あるねですね。覚えておきます。ありがとうございます。
目に見えないものが中に潜んでいたら術後に抗がん剤を注入しても効果はないのでしょうか?
私はネットで膀胱がんに効果な食材でキャベツが発症を抑えるとあり特にスープが抑えると記されてあったので今年1月から毎日朝だけですが食べています。あとは、抗酸化作用のものを少しでも出来るだけ摂るようにしていますが、先生から見てどうでしょうか?体にいい食べ物は確かに沢山ありますが、私のやっている事は無駄な事になりますか?

鳴海 辰悟 先生

尿路上皮乳頭腫については正確な頻度は私の知っている範囲ではわかりません。調べてもし分かれば追加でお答えします。臨床医として実感としては、TURBTした方のうち10人に1人よりも少ない印象です。病理の表記は少し分かりにくかったかもしれません。次回の外来でもし分かれば担当医の先生に聞いてみてください。
膀胱癌の患者さんの一番の不安は膀胱全摘が必要になること・他の臓器に転移してしまうことだと思います。直接病理レポート等を拝見したわけではないので断言はできませんが、質問者様の場合は膀胱内再発は経尿道的手術をしてもまた繰り返す可能性はありますが、きちんと定期受診をしていれば、筋層浸潤や転移の可能性は低いと思います。
ご期待に添えず申し訳ありませんが、膀胱癌予防になる食べ物を私は知りません。おそらくエビデンスのあるものはないでしょう。健康食品や補完医療を否定するわけではありませんが、効果があるかどうかはわからないとしかお答えできないです。
冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、過度に悲観的になられない方がよいと思います。

相談者さん

鳴海 辰悟 先生 へ

毎回丁寧なご回答ありがとうございます。
そうですか。ならば、私の今回の再発も尿路上皮乳頭腫の可能性はかなり低いと言う事ですね。それは仕方のない事ですからね。もし、分かって追加でお答え下さった時は誠にありがとうございます。先生のおっしゃる通りでございます。やはり1番の不安は将来膀胱の全敵や転移です。
定期検診で早期であればほぼ筋層浸潤にはならないのですか?
それはあくまでも進行したものですから?
あと、同じ場所に出来てしまうと壁が薄くなり穴が開くと聞いたことがありますが、穴が開くとどうなってしまいますか?
転移は悪性度が高いものがなりやすいのですか?
それから、繰り返す可能性はあると仰いましたが、再発が無くなる可能性もありますか?
質問ばかりで大変申し訳ありません。
これで一度先生への質問は終わりになってしまうので最後にお礼を言わせてください。
この度 ご丁寧なご回答ありがとうでした。
また、質問させていただくと思います。その時はもし、ご回答頂けたら幸いです。
ありがとうございました。

鳴海 辰悟 先生

もちろん再発された方がその後再発がなくなることもあります。粘膜にできる浅い隆起性の癌が頻繁に再発する方がいますが、定期外来に通っておられるうちは、進行する前に経尿道的手術で切除されるので、筋層浸潤とそれに伴う膀胱全摘は避けられると思います。またそのような性質の膀胱癌は転移は稀です。膀胱を何度も削ると徐々に膀胱壁は薄くなっていきます。確かに穿孔してしまう可能性はありますが、余程大きな穿孔でなければ、通常2週間~1ヶ月程度で自然閉鎖します。
少しでもご不安の解消につながれば幸いです。

どんどんとは言いませんが、再発された方は再発する可能性は高くなると思います。
悪性度が再発につれ高悪性度にならなければ、そう心配したものでも無いと思いますが、
術後に抗がん剤を膀胱内に1回だけ注入する抗がん剤単回膀注療法はされていますでしょうか。
ご相談者のような場合は有効だと思います。
それでも再発が頻回になるようなら、BCG注入などを考慮されても宜しいとは思います。

コロナワクチン接種は問題ありません。
影響は無いと思います。

相談者さん

koosan 先生 へ

ご回答ありがとうございます。膀胱癌は繰り返すことが特徴と聞いていますが、私の場合も繰り返しやすい体質かな?と言われましたが、極端に障害繰返すものなのでしょうか?2度3度繰り返すも何度か繰り返した後再発しなくなるケースもあるのでしょうか?
抗がん剤単回膀注療法とは術後に注入するものでしょうか?だとしたら一度だけ入れていたものがそうかと思います。BCG注入とはどのようなものですか?体に負担があるのでしょうか?
あまり繰り返すと膀胱を取らないといけなくなるような場合はどこまで酷い状態になったらなのでしょうか?ワクチンの件はわかりました。ありがとうございます。

koosan 先生

膀胱全摘になる場合は、再発頻度ではなく、悪性度や筋層浸潤の有無などで判断されます。
病理診断の説明があると思いますが、これの説明のグレードというのが悪性度になります。
また他の癌と違うのが、CISの取り扱いで、これは膀胱の場合は高悪性度の癌になります。
ご提示の内容見る限り、低~中悪性度の非浸潤癌のように思いますので、再発はしても進行しないタイプだと思います。
今回が2度目の再発であれば、そう深刻に考えられなくとも宜しいと思います。
BCG注入療法も血尿・排尿痛・頻尿など副作用が多いですし、ご相談者のような場合は、早急に行う治療でも無いと思います。
もし行うとすれば、抗がん剤の膀胱注入療法の方がまだよろしいかもしれません。

相談者さん

koosan 先生 へ

ご回答ありがとうございます。今回の再発の悪性度は今はまだわかりませんが主治医は前と同じおとなしいタイプとは仰ってはいました。見た感じでお話したのだと思いますが。
再発を繰り返してああるうちに悪性度は高くなりますか?
今回は2度目の最初ですが、再発はずーっと続くものですか?
もしかしたら 何度か繰り返しても 再発がなくなる可能性もありますか?
目に見えないだけで悪いものが中に潜んでいたら術後の抗がん剤の効果は無いのですか?
BCGの副作用はそのようなものがあるねですね。
教えて頂きありがとうございます。

koosan 先生

普通は再発を起こしているうちに、悪性度が上がることは無いと言われています。
再発がズーっと続く方もいらっしゃいますが、徐々に起こさなくなる方もいらっしゃいます。
この辺は経過を見ないと何とも言えません。
腫瘍をTURした部分には術後抗がん剤単回膀注療法は効果があると思いますが、
多分「まだ出ていないが細胞変化は起こっている」ようなものには、効果が無いと思います。

相談者さん

koosan 先生 へ

大変ありがとうございます。
悪性度が上がる事はあまり無いのですね。経過を見ないとわからない部分もあるかと思いますが、一先ず安心したしました。再発に関しても徐々に起こさなくなることもあるんですね。わかりました。 
まだ出ていない目に見えない癌細胞が出てくるまでにはおおよそどれだけの時間があるのですか?
私は4年の間に初発を入れて今回で3度目の発症ですが、それは多い方でしょうか?
いつも質問ばかりですみません。
先生には前の質問の時もご丁寧にご回答頂きましたね。本当にいつもありがとうございます。
不安が不安を呼んでしまって将来膀胱の全摘や転移等あるのか?不安があります。
先生にはこれで質問が終わってしまうので最後にお礼を言わせてください。ありがとうございました。また質問させて頂くのでその時はまたご回答頂けたら幸いです。ありがとうございました。

koosan 先生

4年の間に3回だと、多い方とは言えないようには思います。
経過と主治医の反応からすると、定期健診続ければ、将来全摘や転移などにはならないように感じます。
(印象だけで申し訳ありませんが)

コロナワクチンはよくわからないです。でも効果と副作用を比較した場合、打つべきなのだろうと思います。

相談者さん

とある医者 先生 へ

ありがとうございます。
再発は何度か繰り返しても 無くなることはありますか?
頚部じゃなくても、奥の方でも良性が出る割合はどれくらいですか?

とある医者 先生

再発病変を根気よく切除して根治になることもよくあります。

相談者さん

とある医者 先生 へ

ありがとうございます。
心強いお言葉です。
不安は常にあるますが根治を願って定期検査を怠らない様に頑張っていきます。
この度は本当にありがとうございました。

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