82歳女性。痩せ型、145cm, 37kg。杖歩行。40代乳癌、70代結腸癌及び乳癌既往。2021年7月から別の病気(上下肢の網状皮斑と下肢の浮腫、潰瘍につき結節性多発動脈炎疑いでプレドニゾロン服薬ほか加療中)の経過観察中、2021年9月、11月及び12月に尿検査で、いずれも尿蛋白+、潜血反応3+、尿沈渣赤血球100↑/HF、白血球1-4/HFが継続。2021年7月の造影CT(肺~下肢)では非結核性抗酸菌症、腎結石(過去の手術時から指摘あり)のほか異状所見なし。他にクレアチニン0.56, 0.51, 0.44 e-GFR76, 86, 99 CRP1.18, 1.40, 0.85
11月16日自然尿細胞診実施し、以下の診断を得ました。
採取法:剥離
臨床診断:顕微鏡的血尿
判定区分:Class III /偽陽性
推定組織診断:異型尿路上皮
所見:
軽度出血性背景に球菌と少数の好中球が見られ、散在性に尿路上皮を認める。小型尿路上皮が多く見られ、厚い細胞質や好酸性細胞質で核濃縮の変性尿路上皮が認められる。核濃縮、N/C比大の小型尿路上皮が結合性の強い小集塊で見られ、異型尿路上皮と考えられる。
(質問)
1. 異形細胞の検出、蛋白尿及び潜血が同時に発生していますが、腎結石由来ということもありえますか?
2. この段階で腫瘍性病変の可能性(当然0ではないことは承知)は大きいでしょうか?