以下の症例で、
1.癌と憩室炎の併存と予後への影響
2.漸増するCA19-9の意義
につき、お考えをお聞かせください。
73歳女性、昨年9月頃より断続する右下腹部痛と微熱、悪寒により同10月受診。
盲腸癌診断で、同12月回盲部切除術施行(腹壁合併切除及び右腸骨動脈修復)。術中#201,#202ほか多数のリンパ節腫大を認めたため、D3切除。腹膜や他臓器への浸潤は認めず。
経過順調で術後13日で退院。
病理所見は1.3×3cmの中分化型管状腺癌。tub2>1,T3N0(0/25)M0,ly0,v0,pStage2。なおこの腫瘍からやや離れた回腸漿膜下に好中球による炎症。憩室炎と見られ、炎症が周囲組織に波及したと考える。
現在無治療観察中。
CA19-9のみ44(術後)-44-53-62、他の血液検査項目、画像所見はいずれも異常なし。