人間ドックで肝腫瘍の疑いとの結果が出ました。

person40代/男性 -

このたび人間ドックの腹部エコーで肝腫瘍の疑いありとして要精密検査となりました。
数年前から軽度脂肪肝があるといわれており、経過観察となっていたところ、昨年のドックで肝嚢胞が加わり、そして今年、脂肪肝から軽度という文言がなくなり、肝嚢胞はそのままに、新たに肝腫瘍の疑いとされたものです。なお、肝機能検査の数値はASTが15、ALTが21、γ-GTPが18と、いずれも正常値でした。
ネットでいろいろ調べると、肝腫瘍にも良性と悪性があるとのことですが、先述のとおり良性の一つである肝嚢胞はすでに今回の結果票にも記載がされているため、肝腫瘍の疑いとは、嚢胞ではない、何か別の腫瘍が発見されたということではないかと思っています。
悪性の肝臓がんの場合、原発性と転移性があり、原発性はB型とC型ウイルス肝炎が原因の場合が多いと言うことですが、どちらも診断を受けたことはありません。転移性の関連でも、少なくとも今回のドックでは肺、胃(バリウム)、大腸(便潜血)に異常は認められませんでした。
ちなみに、なんらかの自覚症状はまったくありません。
このような状況下での肝腫瘍の疑いという結果は、どのような病変が考えられるでしょうか。良性の中には血管腫もあるそうですが、先天性の可能性が高いという情報を目にし、そうなると昨年以前の検査で発見されなかったことに疑問を感じてしまいます。
そして今回のエコーを受けている最中、腫瘍らしきものが見えるというような話は一切されなかったことから、想定外の結果に大変驚いております。
精密検査を受けることは決めていますが、結果が出るまで不安な日々です。

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 肝臓にできる腫瘍は、良性腫瘍も、悪性腫瘍も、いろいろな種類の腫瘍があります。
 肝臓の良性の上皮性腫瘍には肝細胞腺腫、胆管嚢胞腺腫、胆管細胞腺腫などがありますがまれな疾患です。また非上皮性腫瘍としては、血管腫、血管筋脂肪腫、類上血管内皮腫などがあります。
 腫瘍以外にも腫瘤性病変としては、限局性結節性過形成、腺腫様過形成、炎症性偽腫瘍、肝嚢胞なども存在します。
 これらは肝細胞癌など悪性疾患との鑑別が問題になることがあります。
 あなたのエコー所見の詳細や大きさも不明であり、鑑別診断を推定することは困難です。
 また主治医のエコー診断技量も判断困難であり、昨年までも存在していたものを見落としていたのか、新たに増大してきたのかも不明です。
 例えば、脂肪肝があれば血管腫の検出は困難となります。
 またまだら脂肪肝があれば、病変が何も無いのに、あたかも腫瘍があると勘違いする医師もいます。
 鑑別診断には、設備のある大きな病院の消化器内科で、ダイナミックCT、ダイナミックMRI、造影エコーなど各種の画像診断を組み合わせて、精査を進めて頂きましょう。
 中途半端なCT検査では、鑑別に有用な情報を十分に得ることはできませんので注意しましょう。
 お大事にして下さい。

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相談者さん

相談医師 先生 へ

返信が遅くなり大変申し訳ございません。
腫瘍というとどうしても癌を連想してしまい、結果をもらった日はかなり落ち込みましたが、こちらの先生方の親切なご回答を拝見し、少し前向きになっております。
精密検査の予約はしました。ドックを受けた総合病院で精密検査を受けます。
ご回答ありがとうございました。

お察しだと思いますが、エコーで病変を断定することはできないことも多く、怪しいと思った所見はそれぞれ疑いをつけて精査をお勧めすることになります。実際の外来であれば、担当医からそれぞれ重み付けをつけて説明がなされますが、人間ドックでは疑いが濃いものも薄いものもひとしなみに指示が付いてくることになります。スクリーニングのエコーで腫瘍を指摘されるもののほとんどは血管腫です。血管腫は、背景に脂肪肝があると(白い脂肪肝の中に白い血管腫が存在するので)見えにくくなることもあります。そのため、脂肪肝が強くなったり弱くなったりすると、途中から指摘されることは時々あります。これに加え、エコーの描出能力は、機械の能力の他、検者の技術と熱意、患者さんのコンディションなどいくつもの要素に依存します。

背景に慢性肝疾患がない(脂肪肝はあるにせよ、ALTがあまり高くない)40代で、悪性肝腫瘍はかなり珍しいので、過剰に不安にならずに検査を受けて下さい。

相談者さん

TKJ 先生 へ

返信が遅くなり大変申し訳ございません。
他の先生も書かれているので、血管腫の可能性が高いのかなとは思っていますが、ただ自分で決めつけすぎずに精密検査を受けたいと思います。検査結果をもらったときは肝腫瘍という用語と要精密検査という用語に頭が真っ白になりかなり落ち込みましたが、少しずつ前向き名気持ちになっております。
精密検査の予約はしました。結果が出るまでは悶々とした日々ですが、気持ちを強く持って行きたいと思います。

実際にエコー画像を拝見しないと診断は困難です。
ただ、肝腫瘍の中で最も頻度が高いのは血管腫です。
血管腫は先天性ではなく、後天的にできます。
また、エコーで血管腫は白色を呈しますので、背景の肝実質が脂肪肝の影響で白くなるとコントラストがつかずに見えにくくなります。これまでは脂肪肝の影響で見落とされていたという可能性もあります。

悪性の可能性が否定できるわけではありjさ炎が、年齢を考えても強く疑う状況ではないでしょう。

何れにしてもまずは精密検査が必要ですね。

相談者さん

雪国の画像診断医 先生 へ

返信が遅くなり申し訳ございません。
血管腫は後天的なものなのですね。だとすれば確かにその可能性があるかもしれません。
精密検査の予約をしましたが、やはり検査を受けてみなければわかりませんよね。
とにかく良性であることを願いたいです。
ご回答ありがとうございました。

ご記載のとおり、肝臓に何かの異常があったのだと思いますが、
ウイルス性肝炎、悪性腫瘍の転移などが否定的な場合、
悪性腫瘍は、可能性が低いと思います。
血管腫であれば、エコー検査で判別できますよ。
お大事にされて下さいね。

相談者さん

プー助 先生 へ

返信が遅くなり申し訳ございません。
ご回答ありがとうございます。
血管腫、確かにそうあって欲しいと私自身も思っていますが、ただ一つ疑問がございまして、先生のおっしゃるようにエコーで血管腫だと判別できるなら、なぜドックのエコーではそれがわからなかったのでしょうか。質問にも書いておりますとおり、肝嚢胞のほうはエコーで判別できたからこそ確定診断的に「肝嚢胞」と記載しているのだと思います。しかし腫瘍のほうは血管腫とは書かれておらず、肝腫瘍の疑いで要精密検査とあります。エコーで判別できない血管腫もあるのでしょうか?

プー助 先生

血管腫とわかるには、ドプラー検査が必要ですが、
それはしない契約になっていた可能性があると思います。

相談者さん

プー助 先生 へ

エコーの内容にもいろいろあるのですね。ドプラー検査というものを検索しました。高校の時に物理で習ったドップラー効果の原理を利用した検査なのですね。今回のドックにドプラー検査が含まれていたかどうかは正直自分にはわからないのですが、もし含まれていなかったのであればわからなかったのも納得がいきます。
いずれにせよ、精密検査でなんとか良い結果となるよう、祈りたいです。
ご回答ありがとうございました。

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