帯状疱疹後神経痛は後遺症?原因、症状、治療、対応、予防法を解説
- 作成:2016/02/19
「帯状疱疹後神経痛」は、文字通り、帯状疱疹自体が治ったあとも、後遺症として痛みが残る症状です。原因や症状、治療の考え方について、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
帯状疱疹神経痛症状 どんな痛み?
一部の帯状疱疹では、皮膚の症状が治った後も、後遺症として痛みが残ってしまうことがあり、痛みが3カ月以上残る場合は、「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれます。
症状は様々で、突き刺すような痛み、焼けるような感覚、夜も眠れないような激しい痛み、チクチクする感覚、虫がはうような感じであったりします。
原因は?帯状疱疹患者の約3%に発生?
帯状疱疹後神経痛の原因は、帯状疱疹のはじめの時期に、ウイルスが神経細胞に治りにくいダメージを与えてしまうこととされています。帯状疱疹後神経痛の発生率は約3%で、60歳以上の高齢者に多くみられ、帯状疱疹の初期が重症な患者の方ほど、帯状疱疹後神経痛になりやすいと言われています。
温めるのが有効
帯状疱疹後神経痛は冷やすと悪化し、温めて循環を良くすると和らぐことがあります。また自宅にこもっていると痛みの自覚がひどくなり、うつ状態になってしまう人もあります。帯状疱疹後神経痛の時期には感染の心配はありませんので、温泉施設などを積極的に利用して、温めながら体を動かすのが良いでしょう。
帯状疱疹後神経痛は、ある日急に突然痛みが解消するような性質のものではなく、少しずつ軽快してくるものです。通常の生活を続けながら、温めながら運動するなど、長期的にメリットのある手段で改善を図ることが大切です。
治療薬は?
薬物治療としては、通常の痛み止めの内服薬の他に、「ビタミンB12」「プレガバリン」「トラマドール」「ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液含有製剤」「漢方薬」「抗うつ剤」などの薬を使って、痛みの解消を目指します。
予防には早期治療が有効
帯状疱疹後神経痛の予防のためには、水ぶくれが出始めた時期に抗ウイルス剤による治療を開始することが大切です。
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帯状疱疹後神経痛などについてご紹介しました。帯状疱疹神経痛にならないか不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。
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