水いぼの原因、感染経路、潜伏期間、なる年齢 自然に治る?

  • 作成:2016/05/26

水いぼは、ある種のウイルスが皮膚に感染して起きる病気で、皮膚の接触を通じて感染します。なりやすい年齢や潜伏期間、自然治癒の可能性を含めて、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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水いぼの原因とは?

水いぼの原因はどんなもの?

水いぼは「伝染性軟属腫ウイルス(なんぞくしゅういるす)」が皮膚に感染して生じる病気です。伝染性軟属腫ウイルスは、水いぼの生じている皮膚に存在していて、主に子供が病変部位(症状の出ている部分)に、皮膚を接触することにより、簡単に感染します。なお、伝染性軟属腫ウイルスは皮膚に病変を作るだけで、内臓に病気が生じたり、熱が出るようなことはありません。

水いぼは他人からうつる?他人にうつる?感染経路は?

水いぼは、主として皮膚が患部に、直接接触することにより感染します。幼児や学童などの子供では、免疫力が十分ではなく、皮膚と皮膚が接触することに精神的抵抗が少ないため、学校や保育園などのプールで感染することが多いようです。幼児や学童に水いぼがうつると、いぼが少しずつ増えるのが一般的で、多い時には100個以上となることもあります。

水いぼは、一度かかると免疫できて二度とかからないという性質の病気ではなく、健康な大人にもうつることがあります。大人の場合、外陰部(性器周辺)に伝染性軟属腫が性行為感染症としてうつることがあります。

水いぼは、直接接触する以外に、タオルやスポンジなどを介して感染することがありますが、伝染性軟属腫ウイルスは50度の温度で活性がなくなります(活動しなくなる)から、ウイルスの付着したタオルやスポンジなどは、熱湯消毒で対応すれば十分です。なおプールやお風呂では皮膚と皮膚の接触が起こらないようにすれば問題はなく、水やお湯からの感染はありません。

水いぼの潜伏期間はどれくらい?

伝染性軟属腫ウイルスが皮膚についてから、実際にいぼできるまでの潜伏期間は2週間から6か月とされています。また、水いぼができていてもほとんど自覚症状がないため、なかなか気がつきません。したがって、実際にいつどこで感染したのかということを特定するのは困難です。

水いぼは子供やにできやすい?大人もなる?

水いぼは皮膚が他の人の患部に直接接触することが主な感染経路となり、幼児から低学年の学童に多く見られる疾患です。子供の場合、ウイルスを排除する免疫力(体の中に入った病原菌などと戦う抵抗力)が十分ではなく、また皮膚と皮膚が接触することに精神的抵抗が少なく、集団生活で皮膚が互いに接触する機会が多いので、水いぼに感染しやすいと考えられます。特に衣服でおおわれていない部分に水いぼが多発していると、他の子供に移してしまうことになってしまいますから、配慮が必要となります。赤ちゃんも免疫力は十分ではありませんが、他の人の水いぼのある皮膚と接触する機会が少ないために、赤ちゃんに水いぼが感染することはまれです。

水いぼは一度感染すると免疫がついて二度とならないという病気ではないので、大人にも感染することがあり、自分の子供からうつることが多いようです。また大人の場合、外陰部の水いぼは性行為感染症として感染することがあります。なお、大人の場合、免疫が衰える病気がない限り、水いぼが多発することは稀です。

水いぼは自然治癒する?放置してよい?

水いぼは、免疫が著しく低下する病気がなければ、数カ月から数年で自然治癒します。また、水いぼになっても、皮膚にいぼができているということ以外には問題は起こりません。したがって水いぼの治療をしようとして、治らないようなトラブルを起こしてしまうと、大きな後悔が残るということになります。このことが水いぼの新しい治療法がなかなか開発されないという大きな理由になっています。

自然治癒する可能性があるため、水いぼは数か月から数年で自然に治癒しますから、放置していても問題はないでしょう。しかし「水いぼかな」と思っていても、違う病気であったという場合には、放置しておくと不利益が生じることがあります。特に水いぼのようなものが、1個しかない時には、水いぼに外観が似た悪性腫瘍である可能性もありますので、受診しておくのが安全です。

水いぼがあまりにも大きくなると、自然に潰れて治るとしても跡が残ることがあります。部位にもよりますが、一般的には皮膚に直径5ミリ以上の傷ができると、傷跡が残ることがありますから、それ以下の大きさのうちに治療したほうが、傷が残る可能性は低くなります。


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水いぼの原因や感染経路などについてご紹介しました。皮膚の症状に不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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