すい臓がんの検査について
person40代/女性 -
最近、左の背中(肩甲骨周り)に鈍痛を感じます。8月に胃カメラとホルスター心電図をやりましたが異常はありませんでした。49歳という年齢的に「更年期だからいろんな症状が出ることがある」とのことでしたが、父方祖父、母方祖母がすい臓がんで亡くなっていて心配です。
また、先週乳がんの疑いで細胞診の結果待ちです。しこり自体は5ミリなので痛みの原因とは考えられず、すい臓がんだったらどうしようと不安になっています。こういう状況でMRIなどですい臓がんの検査を受けることは可能でしょうか? すい臓ドックだと20〜30万円ぐらいかかるみたいなので、保険診療で受けたいです。
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消化器内科の医師が回答
膵臓癌かどうかは別として、症状があるのですから、膵癌の検証は保険診療で可能です。
標準的な膵臓疾患の画像診断の手順としては、まずは通常の腹部超音波検査を行います。次に造影CT検査を行いますが、膵臓癌などの腫瘍性病変の検査としては、単純CTでは評価不十分です。少なくとも早期膵癌を発見のためには単純CTは殆ど無力です。ヨード造影剤のアレルギーや腎機能障害が無ければ造影CTの使用された方が、得られる医学的な情報は多くなります。
精査が必要な場合には、造影MRI/MRCPや超音波内視鏡、内視鏡的逆行性胆管膵管造影などの内視鏡を用いた検査、さらに必要であればPETなどを行います。また現状の機械では、MRIに比較してCTの方が空間解像度は良好です。
さらに膵臓疾患の鑑別診断で造影CTや造影MRIで重要なのは撮像方法です。専門的になり恐縮ですが、複数の時相を撮像するダイナミック・スタディが必要です。さらにCTの場合には1-2mmの薄層画像を作成します。1つの時相だけでは、検出できないことも珍しくはありません。また5mm程度の腫瘍に対して、5mmのスキャンなら1枚の画像にしか映らないこともあります。つまり膵臓疾患の鑑別には、それを目的とした撮像方法で画像検査をしないと上手に検出できません。
設備のある大きな病院の消化器内科を受診して、腹部超音波検査から始めて、必要に応じて上記のようにダイナミック造影CTや造影MRI、超音波内視鏡など精査を行なうと良いでしょう。
あとはあなたがどこまで深刻に考えているか、あるいは重篤な症状があるかではないかと思います。
ご参考になれば幸いです。
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