発達障害、遺伝なのか

person乳幼児/女性 -

長男7歳、自閉症スペクトラム
そして先日次男4歳もADHD疑いがあると診断されました。
娘が今年生まれたのですが、娘も発達障害を持っている可能性は高いと思った方が良いのでしょうか?もちろんまだ6ヶ月なので分かるわけがない事は承知しています。
子供達にこれだけ特性がでるという事は遺伝性があると考えるべきなのでしょうか。

もう一点、先日長男の歯医者を受診した際に、「この子は自閉症と言ってもグレーだね、愛情をしっかりかけてあげれば発達障害から脱するよ」言われたのですがそんな事はあるのでしょうか?私の認識としては生まれ持った障害で一生付き合っていくものだと思っていたのですが。

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今頃質問見つけました。子どものこころの専門医です。発達障害山程診ています。
発達の問題って決して「異常か正常か」「健常か障害か」という区別が出来ません。山のてっぺんからすそ野のように程度の差があって、特徴が強くて分かりやすい子から薄くて分かりにくい子までいるんです。こうした山のてっぺんからすそ野までの程度の差をスペクトラムといい、最近は自閉症も「自閉症スペクトラム」という用語で説明されます。
だから、山の7合目で特徴がそれなりにあっても大きな困り事が無く生活していたらOKだし、山の3合目でも困る事があって受診すれば障害、と私は考えます。
最近言われる「大人の発達障害」は、薄い特徴を持っていても小さい頃に気付かれず、年齢が上がって何かうまく行かない事があって受診し、その時に「発達障害を分かる医者」がこれまでの事を聞いて始めて判断するようなケースです。
発達障害は遺伝性があるか・ないかと言えば「ある」が答え。でもそれは「理科で習うメンデルの法則」のような遺伝ではなく、要するに「親子は似てる・きょうだいは似てる」というレベルです。だから「妹ちゃん、兄と似たところあるかもよ」です。
また「発達障害から脱する」と言う歯医者さんの話は、上に書いたように「特性が薄くて困ってなければOK」という意味と考えて下さい。特性が消えるのではありません。また愛情はもちろん大事だけれど、特性に合った対応は大事です。それはすでに色々聞いてるでしょ?
ちなみに私自身薄い自閉症スペクトラム持ってます。自称「山の2合目」です。私に言わせりゃさかなクンだってでんじろう先生だって自閉症スペクトラム。でも障害じゃない。

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発達障害の子とそうでない子の間には明らかな線引きがあるわけではありません。時期や環境によって、困った特性が強くでたり、あまりでなくなったりします。強いときは障害といわれ、弱いときは性格と言われたりします。

特性自体が消えてなくなるわけではないので、一生付き合っていくものという考え方は正しいと思います。その中で息子さんが自分らしく、自分に自信を持ちつつうまく世の中に適合できれば「発達障害から脱する」と言ってもいいのでしょう。歯医者さんで、ちゃんと治療ができたのでしょうね。

遺伝については親子、きょうだいで顔が似るように性格も似て当たり前。ななさんが今まで勉強したり考えられた経験を生かせば、お子さんたちは良い方向に向かうと思います。

相談者さん

各務 先生 へ

年末のお忙しい中ご返信ありがとうございます。
特性とうまく付き合い世の中に適応していってくれれば親としての心配は減りますね。
まだまだ特性とうまく付き合うという事は難しいと思いますがこれからの経験や成長とともにそうなっていってくれればと願うのみです。

顔や性格が似てるというのですごく納得できました。
娘に関しては気をつけて見ていってあげようと思います。

毎日子育てご苦労さまです。
発達障害は家族集積性はありますが、必ずではありません。
ですので、現時点では何ともいえない、というのが正直なところです。

発達障害はシロか、クロかというような障害ではありません。
ある特性を持ち、そのために日常生活やコミュニケーションに「困ったこと」が生じる状態を指します。
特性は、矯正することは出来ませんが、特性を持ちながら、いかに社会生活にフィットしていくかという点が大事になります。
特性=障害ではないです。あくまで人との関係性における困ったこと=障害ですから、適切に対処すれば、特性をもちながら、「困ったこと」をできるだけ回避することは可能だと思います。

相談者さん

千葉の小児科医 先生 へ

年末のお忙しい時にご返信ありがとうございます。
遺伝に関しては、様子を見ていくしかないという事ですね。気をつけて見ていってあげようと思います。

特性を持ちながら上手に生きていけるようになってくれれば、親としても心配は減りますね。
親として何をしていってあげれるのか難しいですが、子供達が少しでも生きやすくなっていってくれればと思います。

可能性はあるかもしれませんが高いわけではないと思います。遺伝的な要因もあると思います。発達障害から脱すると言う言い方は普通はしません。しかし正常に生活することができると思います。

発達障害には明確な遺伝性はありません。
ただ、家族性は認められており、遺伝の要因も多少はあると考えられています。

ご兄弟が揃って発達障害が出ているなら、次のお子さんについても一般の方よりは発達障害のリスクは高いと言えますが、まだ経過を見ないとわからないですね。

なお、発達障害というのは生活困難な重症から、ほとんど健常者と区別できない軽症まで様々です。
病気として治療が必要かどうかは生活の支障になるかどうかという点が重要であり、発達障害の素因があっても生活をうまく送れるなら病気として捉える必要はありません。
その意味で、長男さんは軽症のため「病気として深刻に捉えなくて良いというレベルなのではないか」という意味での言葉だと思います。
発達障害自体は根本的に治ることはありません。

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