口唇ヘルペスの原因 ストレスや疲労も関係?流行時期ある?ウイルスは2種類?なりやすい年齢は?
- 作成:2015/12/14
口唇ヘルペスはある種類のウイルスによって発症する病気です。口唇ヘルペスのウイルスは一度感染すると生涯にわたって潜み続けます。いつ発症してもおかしくないわけですが、なぜ発症する人としない人がいるのでしょうか。ストレス、疲労などが引き金になる可能性を含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
口唇ヘルペスの原因はウイルス
口唇ヘルペスは、「単純ヘルペスウイルス」と呼ばれるウイルスが原因となり、唇とその周辺に水ぶくれが発症する感染症です。
単純ヘルペスウイルスは、「核酸(DNAとRNA)」と「タンパク質」だけで構成されており、大きさは150nm(ナノメートル:10億分の1メートル)で、最も小さい生物と言われています。通常、ウイルスは、他の生物の細胞内に侵入し、細胞内で自分のコピーを増殖させていきます。コピーされて誕生したウイルスが細胞から飛び出し、別の細胞で新たにコピーを作ります。これが感染です。また、コピーした際に、宿主の細胞内に遺伝物質を残して長期にわたって潜伏するウイルスを「潜伏感染」といい、単純ヘルペスウイルスは潜伏感染する種類となります。
原因となるのは1種類のウイルスではない
単純ヘルペスウイルスには1型と2型があります。口唇ヘルペスの原因は単純ヘルペスウイルス1型であることが多く、性器ヘルペスの原因は2型であることが多いのですが、1型が外陰部(生殖器を囲む部分)に、2型が口唇に症状を生み出すこともあります。単純ヘルペスウイルスは、臀部(お尻)や指などの部位に病変を作ることもあり、皮膚の広範囲に広がると「カポジ水疱様発疹症」と呼ばれます。
またこの他ヘルペス性の歯肉口内炎、ヘルペス性角膜炎、ヘルペス性脳炎を発症させます。「水疱・帯状疱疹ウイルス」、「サイトメガロウイルス」「EBウイルス」「ヒトヘルペスウイルス6、7、8」といったウイルスは「ヘルペス族」のウイルスですが、単純ヘルペスとは別のウイルスです。「水疱・帯状ヘルペスウイルス」は、水疱瘡、帯状ヘルペスの原因となります。
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ストレス、疲労も一因に
口唇ヘルペスは、通常症状が長引くことはなく、2週間以内に軽快します。ただ、単純ヘルペスウイルスは一度感染すると神経細胞内へ隠れ、一生涯に渡り、隠れ潜む特徴を持っています。神経細胞の中でおとなしくしている場合はヘルペスによる病気を発症することはありません。ところが、抵抗力、体力、免疫力が落ちるきっかけになり、暴れ出します。風邪、疲労、ストレス、紫外線、生理前あるいは生理中、妊娠中、外傷、時差、抗がん剤、副腎皮質ホルモン薬、免疫抑制薬などを使用している時は、口唇ヘルペスを発症しやすくなっています。体に一生涯潜むため、きっかけがあれば、再発を繰り返すこととなります。
季節のある感染症ではないが
口唇ヘルペスは感染症ですが、流行する季節のある感染症ではありません。しかし、製薬会社の調査によると、平均年に2、3回再発し、紫外線の多い夏、風邪が流行する秋から冬にかけて多く発症する特徴があります。
20代、30代が最多
10人に1人の確率で発症している口唇ヘルペスですが、20代や30代で最も多いのに加え、60歳以上の高齢者でも多く発症しているなどの傾向はあります。性別による発症の差は確認されていません。
【医師による医療ページ評価 - Doctors Review】
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口唇ヘルペスの原因についてご紹介しました。「口唇ヘルペスに感染したかもしれない」 と不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?
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