口唇ヘルペスへの市販薬・漢方薬の効果 ステロイドはNG?セルフケアの注意点、市販薬が使えない人も解説

  • 作成:2015/12/14

口唇ヘルペスについての市販薬(医師が処方するのでなく、薬局で買えるもの)は、体に潜んでいたウイルスで再発した場合で、症状がひどくない時に使える塗り薬です。また、症状の出た部分で他人や自分の体の他の部分を触らないようすにするために、患部を覆うパッチも市販されています。ただ、ステロイド系の薬を誤って使うと、症状が悪化しますので、正しい知識が必要です。口唇ヘルペスの市販薬、漢方薬について、医師監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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再発型なら市販薬でも対応できる

口唇ヘルペスの治療薬として、塗り薬(軟膏)が薬局で販売されています。抗ウイルス薬が配合されており、再発型(初感染でないこと)の口唇ヘルペスの治療に対応しています。1日3回から5回、患部に薬を塗り、平均5日間程度使用を続けます。使用しても回復しない、悪化する、すぐに再発する方は、医療機関を受診するか、薬剤師に相談してください。

ステロイドは悪化するため要注意

皮膚の病気の場合、薬として「ステロイド」を思い浮かべる方も少なくないかもしれません。ただ、口唇ヘルペスに間違って口内炎治療のためのステロイドを含んだ塗り薬を使うと、悪化してしまうので注意してください。

市販の再発治療薬が使用禁止の人とは?

また、以下の方は、市販の再発治療薬の使用が禁止されていますので、医療機関を受診してください。「初感染の方」が含まれていますが、自分が初感染がどうかわからない場合も、医療機関の受診がのぞましいでしょう。

・初感染の方
・局所ではなく広範囲に広がっている方
・配合薬物にアレルギーのある方
・アトピー性皮膚炎の方
授乳中の方
・ただれがひどい方
6歳未満の乳幼児

セルフケアのポイントは

口唇ヘルペスのセルフケアのポイントは、患部を常に清潔に保つこと、そして絶対に患部に触らないこと、触ってしまったらすぐに石鹸で手を洗うことです。再発で、症状が広がっておらず、アレルギー体質でなければ、通常2週間程度で水ぶくれがかさぶたになり治ります。無意識に患部に触りそうで不安な方は、パッチを患部へ貼りつけておくだけで、患部に手で触ってウイルスが付着することを防止してくれます。市場では透明タイプのパッチが販売されています。

漢方薬の効果は証明されていない

「漢方薬」とは漢方医学理論に基づき処方される医薬品で、個人に合わせて調合され、現代医学の視点からの作用機序の研究が現在でも進められています。漢方薬は様々な皮膚疾患に薦められていますが、口唇ヘルペスの治療において、漢方薬の効果は証明されていません。

単純ヘルペスウイルスも含めた「ヘルペスウイルス」は体力や免疫力が低下している際に暴れ出すことから、日ごろから漢方薬を用いて体調を整えるという考えもあるようです。しかし、口唇ヘルペスを含めた、ウイルスによる感染症で一番懸念されることは、他人への感染、自らの他の身体箇所へ感染拡大させることによる症状悪化、他の疾患の併発です。漢方薬によるウイルス感染症の治療は証明されていませんので、自己判断ではなく専門家に相談してから利用してください。

キスは厳禁、患部触ったら手洗いを

市販薬で対応していても、周りへ感染しないように配慮する必要があります。口唇ヘルペスができているときに絶対にしてはいけないことは、患部を不潔にしたままで放置すること、他人へキスすること、そしてウイルスの付着した手でいろいろなものを触ることです。原因となる「単純ヘルペスウイルス」は非常に感染力が強いため、石鹸で手を洗わなければ数時間ウイルスが手に付着したままですので、周りに感染させないように注意しましょう。


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口唇ヘルペスの市販薬についてご紹介しました。「口唇ヘルペスに感染したかもしれない」と不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?

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