胃下垂のセルフケア 筋トレ、逆立ち、運動に効果あり?ない?
- 作成:2016/09/20
胃下垂の場合、根本的な治療方法がないため、症状のコントロールが重要になります。筋トレ、逆立ち、運動の効果を含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
胃下垂のセルフケアによって改善する?
胃下垂はあくまで胃が落ち込んできている状態を表わす言葉であり、胃もたれや胃痛などの症状が無い限り治療の必要はありません。症状が続くようであれば、薬物療法などを行っていきますが、これは胃酸の分泌を抑えることで、胃の不快な症状を抑えるだけです。したがって、胃下垂の根本的な治療ではありません。
そこで重要となるのが、胃下垂による症状をうまくコントロールすることです。もちろん胃下垂自体を治せれば理想的となります。胃下垂自体を治す方法としては、内臓を支えている筋肉を鍛えることや姿勢を良くすることなどが挙げられます。胃下垂は暴飲暴食やストレスなどによって、不快な症状が現れると言われています。そのため、胃下垂による症状を起こさせないようにするセルフケアとして食事がとても大切になります。胃下垂では、胃に食べ物が停滞しやすくなり、胃に食べ物がいつまでもあると分解しようとして胃酸がたくさん分泌されます。その結果、胃のむかつきやげっぷが出てきます。
したがって、胃下垂に対する効果的な食事は、一度にたくさん食べず、少量を頻回摂取することとされています。また、ストレスなど心因的な要素もありますので、ストレスを溜めないようにリラックスすることも自分でできるケアとしては大切です。
胃下垂に腹筋などの筋トレ、逆立ち、運動は効果ある?
胃下垂には先天的な体質などいくつかの原因が考えられますが、1つに痩せていることや急激なダイエットによる筋肉量の低下が挙げられます。胃をはじめとした内臓を支えている筋肉は「腹横筋(ふくおうきん)」や「腹斜筋(ふくしゃきん)」と呼ばれる身体の中にある筋肉で、いわゆるインナーマッスルと呼ばれています。したがって、このような筋肉量の低下によって胃下垂が生じている場合には、腹筋の筋トレは有効です。
また、猫背など姿勢が悪いことで、胸が下がったり血行が悪くなり、内臓を支えることが困難になることもあります。こうした場合には、最も基本となるのは良い姿勢を維持することですが、適度な運動を行ったり、体幹や背筋を鍛えることも有効です。
一方、逆立ちは有効なのでしょうか。確かに逆立ちをすれば重力の関係で、一時的に胃は元あった胸の方に移動しますが、逆立ちを止めればまたすぐに落ちてくることは想像できると思います。逆立ちは根本的な解決にはなりませんので、無理に行う必要はありません。
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胃下垂のセルフケアについてご紹介しました。身に覚えのない胃の不調に不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。
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