花粉症のケアは「発症前」がポイントである理由
- 作成:2024/09/15
冬は特に風邪対策や感染症対策が注目されるシーズンですが、この時期だからこそ意識したいのが、「花粉症対策」。「発症前」の時期にこそケアが重要だとされる理由について解説します。
この記事の目安時間は3分です
「発症前からの対策」が大事な理由
なぜ、花粉症の「発症前」からケアが重要なのか。それは、アレルギーの仕組みを見ていくと理解できます。花粉症の症状発現には3つのポイントがあるからです。
1.すぐに起こる症状:即時相反応
アレルゲン(花粉)が入ると体内の抗体が反応して化学物質を放出。化学物質がくしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状を引き起こします。
2.遅れて起こる症状:遅発相反応
アレルゲンが免疫反応のスイッチを押すと、そこから影響された様々な炎症細胞が活性し、ここでも化学物質が放出されます。そこでまた症状が起きてしまうのです。遅発相反応が起きるのはアレルゲンに曝露してから6~10時間後とされ、外出から戻っておさまったと思っていた症状が次第にまたひどくなった、昨日は外出したせいで苦しんだと思っていたら今朝はまだ外出もしていないのに症状が出ていると―――いうのは、この「後から起こる反応」のせいかもしれません。
3.一回発症したら終わり?:プライミング効果
ここで怖いのが、プライミング効果です。プライミング効果とは、一度症状を起こすと少量のアレルゲンにも反応しやすくなり、10~100分の1の量のアレルゲンでも症状が出てしまうという効果のこと。例えば今日症状が出たとすると、明日は雨で花粉が少ししか飛ばなくても、症状が出やすくなってしまうということです。
今からできる対策
3つのポイントを踏まえると、大事なことは「花粉に曝露しないこと(回避・除去)」と「症状を起こさないようにすること(早めの治療)」ということになります。このうち特に治療については様々な選択肢があり、「自分に合ったものにいかに早く出会えるか」も一つのポイント。次回は、花粉症の治療選びについてお伝えします。
監修:秋葉原駅クリニック日本アレルギー学会専門医、医学博士佐々木欧医師
出典:鼻アレルギー診療ガイドライン-通年性鼻炎と花粉症-2020年版(改訂第9版).第5章治療.pp.16-17,(株)ライフサイエンス,2020
花粉が気になる方に【PR】
関連するQ&A
関連する記事
このトピック・症状に関連する、実際の医師相談事例はこちら
病気・症状名から記事を探す
- あ行
- か行
- さ行
-
- 災害
- 再放送
- 子宮外妊娠
- 子宮筋腫
- 子宮頸がん
- 子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん
- 子宮頸がん検診・検査
- 子宮頸がんの症状
- 子宮頸がんのリスク・予防
- 子宮内膜症
- 脂肪肝
- 手術
- 出産後の症状・悩み
- 出産準備・入院
- 食事・授乳・ミルク
- 食欲
- 心臓病
- 自閉症
- 女性
- 自律神経失調症
- 腎炎・腎盂炎
- じんましん(蕁麻疹)
- 膵臓がん
- 睡眠
- 髄膜炎
- 頭痛薬、副作用
- 性器の異常・痛み
- 性器ヘルペス
- 性交痛
- 成長(身長・体重など)
- 性病検査
- 性欲
- 生理痛(生理・月経の痛み)
- 生理と薬(ピルなど)
- 生理不順・遅れ(月経不順)
- 摂食障害
- 切迫早産
- 切迫流産
- セミナー・動画
- 前立腺
- その他
- その他アルコール・薬物依存の悩み
- その他胃の症状・悩み
- その他うつの病気・症状
- その他エイズ・HIVの悩み
- その他肝臓の病気
- その他外傷・怪我・やけどの悩み
- その他心の病気の悩み
- その他子宮頸がんの悩み
- その他子宮体がんの悩み
- その他子宮の病気・症状
- その他出産に関する悩み
- その他腫瘍の悩み
- その他消化器の症状・悩み
- その他腎臓の病気・症状
- その他生理の悩み・症状
- その他臓器の病気・症状
- その他皮膚の病気・症状
- その他卵巣がんの悩み
- その他卵巣の病気
- その他流産の症状・悩み
- た行
- な行
- は行
- ま行
- や行
- ら行
協力医師紹介
アスクドクターズの記事やセミナー、Q&Aでの協力医師は、国内医師の約9割、33万人以上が利用する医師向けサイト「m3.com」の会員です。
記事・セミナーの協力医師
-
白月 遼 先生
患者目線のクリニック
-
森戸 やすみ 先生
どうかん山こどもクリニック
-
法村 尚子 先生
高松赤十字病院
-
横山 啓太郎 先生
慈恵医大晴海トリトンクリニック
-
堤 多可弘 先生
VISION PARTNERメンタルクリニック四谷
-
平野井 啓一 先生
株式会社メディカル・マジック・ジャパン、平野井労働衛生コンサルタント事務所
Q&Aの協力医師
内科、外科、産婦人科、小児科、婦人科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、整形外科、精神科、循環器科、消化器科、呼吸器科をはじめ、55以上の診療科より、のべ8,000人以上の医師が回答しています。