花粉症対策は「避ける」「薬で抑える」「アレルゲン療法」が原則!

  • 作成:2025/02/15

花粉症は日本人の国民病ともいわれており、毎年2月からの花粉症シーズンは憂うつに感じる人も多いのではないでしょうか。この時期を少しでも快適に過ごせるよう、今年の花粉飛散情報や、自分で取り組める花粉症対策などをお伝えします!

アスクドクターズ監修ライター アスクドクターズ監修ライター

この記事の目安時間は3分です

花粉の飛散予想地図

2025年の花粉飛散量は多い!

環境省の調査結果では、今年は例年に比べほぼ全国的に花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)の飛散量が多い見込みです。特に西日本では例年の2倍以上のところもあると予想されています。1)

九州から関東の一部では2月中旬からスギ花粉の飛散が本格的になり、ピークは早いところで2月下旬から。3月中旬からはヒノキ花粉の飛散が増え、3月下旬~4月上旬がピークと予想されています。

すでに花粉症の人はもちろん、これまで症状がなかったという人も、花粉症の悪化や発症を防ぐために対策したいですね。今日からできることを始めていきましょう!

花粉が飛びやすいタイミングは?

花粉の飛散量は、その日の天候によっても変わります。環境省の「花粉症環境保健マニュアル2022」では、花粉の飛散量が多くなりやすいタイミングとして下記の3つを示しています。3)

  • 晴れて、気温が高い日
  • 空気が乾燥して、風が強い日
  • 雨上がりの翌日や、気温の高い日が2~3日続いたあと

このように花粉が多いと予想できる日は、極力外出を避けたいですね。テレワークで仕事ができる人はぜひそうしてください。ウェザーニュースの花粉Ch.は1時間ごとの花粉飛散予報を市区町村別に確認できます。

花粉の飛散予想

今日から始めよう自分でできる花粉症対策

1.花粉症を回避すること(抗原回避)

花粉症は、体が花粉を「異物」(抗原)と認識し、花粉に対する抗体を作るところから始まります。何度も繰り返し花粉が体内に入ってくると抗体が増加し、くしゃみや鼻水、目のかゆみといった症状が現れます。すでに花粉症の人は、症状の悪化を防ぐために極力花粉を回避しましょう。まだ花粉症になっていない人も、発症予防のために花粉を避ける行動をとることが大切です。

今日からできる対策3つはこちら!

  • 顔にフィットするマスク、メガネを使用して花粉を取り込まないようにする
  • 花粉が多く飛びやすい昼前後と夕方は外出をできるだけ避ける
  • 帰宅したら手洗い、うがい、洗顔をして花粉を落とす

2.症状を抑える対処法(対症療法)

鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどの症状は薬で抑えることができます。最近では、花粉の飛散が始まる前、あるいは症状が軽い段階から薬を使用する「初期療法」をする人も増えてきています。早めに治療をすることで、症状が出る時期を遅らせたり、軽くしたりできます。

花粉症の薬は、経口薬、鼻噴霧薬、点眼薬がよく使われますが、いろいろな種類があります。一度使用してよく効かなかったとしても諦めず、医師に相談してみることが大切です。医師の判断によっては、市販薬とは異なる薬が処方される場合もあります。

3.アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法・皮下免疫療法)

医師の指示のもと、スギ花粉の成分が含まれた薬剤を毎日投与し、少しずつ体を慣らして花粉に反応しないようにする治療法です。錠剤を舌下に入れて溶かす方法と、注射で投与する方法があります。

この治療法は、花粉が飛んでいる時期には行えません。今年の花粉シーズンが終わった段階で、来シーズン以降に向けて治療を始めることになります。治療は数年続ける必要がありますが、対症療法では十分でない人などの選択肢として覚えておきたいですね。

花粉症による症状は自分に合った薬である程度抑えることができます。 今まで使っていた薬は効果がなかったけど何とかしたい、前より症状が悪くなっている気がするなど、気になることがあれば早めに医師にご相談ください。

出典
1)環境省 令和6年度スギ雄花花芽調査の結果等について(2024年12月26日) https://www.env.go.jp/press/press_04186.html
2)環境省 「花粉症対策」リーフレット(令和6年1月作成) https://www.env.go.jp/content/000194676.pdf
3)花粉症環境保健マニュアル2022 https://www.env.go.jp/content/900406385.pdf

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