救急車の電話番号と呼ぶ基準 呼ぶ前に電話で相談できる番号は?呼ばなくてよい場合も解説
- 作成:2016/01/15
救急車を呼ぶ番号は「119」です。意識がない、脈がふれない、息がないといった状態の場合は、迷わず救急車を呼んでください。ただ、「どの科にいったらいいかわからない」「移動手段がない」といった理由で、救急車を呼ぶのは、他に必要としている人の搬送に影響が出る可能性があるので、やめましょう。緊急かどうか不明な時の相談窓口があります。救急車を呼ぶ基準や、緊急でない時の窓口を含めて、医師監修記事でわかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
救急車を呼ぶ番号は119
救急車を要請する電話番号は「119」です。警察を呼ぶ「110」と間違えやすいので、病人のいる家庭などでは電話の近くに「救急車は119」とメモを貼っておきましょう。「119」は救急車のほかに消防車を呼ぶ時にも使われる番号です。
そのため、「119」に電話して救急車を呼ぶ場合は「救急です。救急車をお願いします。」と伝えましょう。気が動転していても、相手のオペレーターの質問に答えれば大丈夫です。オペレーターはまず住所を聞きます。そしてそこから近い場所にある救急車に連絡を取りながら、患者の年齢、性別、どのような状態なのかなどを聞いてきます。短い時間で必要な情報を得るためですので、聞かれたことに対して短く端的に答えましょう。
その間にも救急車は出動し現場に向かっています。折り返し連絡が取れるように電話番号を聞かれることもあります。特に携帯電話から「119」にかけた場合、救急車の到着まで通話は切らないでおきましょう。また、救急車が到着するまでに行うことを指示される場合もありますので、可能な範囲で対応しましょう。
救急車を呼ぶべき基準は?
救急車を呼ぶ基準は2つの視点で考えましょう。1つは命にかかわる状態であること。もう1つは時間をあらそう状態であることです。このどちらかに該当をすれば救急車を要請しましょう。
具体的な例を挙げると、命に関わる状態とは意識・心臓・呼吸にかかわる大きな状態の変化です。
・意識がない
・脈がふれない、もしくは大量に出血している
・息がない
・自分で動けないほど呼吸が苦しそう
といった状態ならば、命に関わる状態と考えられます。
時間を争う病気としては脳卒中、心筋梗塞などがあります。これらは症状が軽くても発症早期であれば、後遺症を残さずに治療ができますが、タイミングを逃すと後遺症が残る可能性があります。麻痺(まひ)であったり、心臓の機能が低下の後遺症が残るとその後の生活が変わってしまいます。脳卒中を疑う症状は、麻痺やしびれなどです。また心筋梗塞は胸痛が現れるのが一般的です。このような状態ならば、一刻も早く「119」に電話をかけてください。
救急車を呼ばなくて良い基準
救急車を呼ばなくて良い基準はいろいろとありますが、今問題になっているのはタクシー代わりの利用です。つまりタクシーでも対応できる、もしくは移動手段がないという理由だけで、救急車を呼ぶのはやめましょう。ねたきりであっても24時間対応可能な寝台つきタクシー・介護タクシーが利用できる地域はそちらを利用しましょう。
また、「どこに行ってよいのかわからない」「どの科にかかったらいいかわからないから救急車を呼んで連れて行ってもらう」という人もいます。その場合は自治体にある相談窓口に電話で相談し、対応できる病院や、どの科がいいのか教えてもらいましょう。
救急車は原則、行き先の病院を指定できません。患者の状態や病院の状況でよいと思われる病院に搬送されます。かかりつけの病院に受診したくても違う病院に搬送されることもあります。
繰り返しますが、救急車はタクシーではありません。不必要な利用があると、本当に救急車が必要な人の搬送に影響が出かねません。タクシー代わりの利用は、止めましょう。
覚えておくべき「#7119」「#8000」
救急車を呼んだ方がいいか迷う場合は、救急車を呼ぶ前に相談できる電話番号があります。「#7119」は北海道・東京・愛知・大阪・奈良で使用できる番号です。対応している救急安心センターにつながります。それ以外の場合は、各県にある一般救急相談センターに相談しましょう。
15才以下の小児の場合は「#8000」があります。こちらは厚生労働省が管理している全国で統一された電話番号です。この番号にかけるとその地区の都道府県の相談窓口に自動転送され、小児科医師や看護師がと話すことができます。実施されているのは病院などで相談できない夜間が中心となっていますが、自治体によって時間帯が異なりますので確認をしておきましょう。
「#7119」や「#8000」は短縮ダイアルのためつながるのはプッシュ回線の固定電話や携帯電話だけとなっています。
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救急車を呼ぶ番号や、呼ぶべき基準をご紹介しました。体調が悪いけど、どこに相談してよいかわからず不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、ご活用ください。
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