接触性皮膚炎の原因、症状、出る場所 陰部?唇?顔?

  • 作成:2016/05/17

接触性皮膚炎は、周りにあるものほとんどが原因となりえるものです。陰部や唇、顔に出るのか、どのような場所に出るのか、アレルギーとの関係を含めて、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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接触性皮膚炎の原因はどんなもの?

接触性皮膚炎とは皮膚に接触したものが原因で発生する皮膚炎のことで、一般には「かぶれ」と呼ばれています。身の回りのもので「決して接触性皮膚炎を起こさない」というものはほとんどなく、「天然成分のみの配合だから安全」というの考え方は誤りです。

接触性皮膚炎を起こすことで知られているものを少しあげてみますと、マンゴー、ギンナン、ウルシ、サクラソウ、シソ、手袋、コンドーム、靴、腕時計、メガネ、携帯電話、指輪、ネックレス、ペン、包丁、ハサミ、車のハンドル、カバン、ソファー、抗菌マット、接着剤、塗り薬、保湿クリーム、シャンプー、ヘアカラー、整髪料などがあります。

実際にはもっと多くの製品が接触皮膚炎の原因となっていますから、その人の日常生活を把握していないと接触皮膚炎の診断は難しいということもあります。「臍の周囲の湿疹が実はベルトのバックルの接触性皮膚炎である」ということがありえるわけです。

接触性皮膚炎の原因とアレルギーは関係がある?

接触性皮膚炎には刺激によるものとアレルギーによるものがあります。刺激によるものはアレルギー体質とは無関係です。チクチクするものが物理的に肌を刺激してできた皮膚炎や、酸性やアルカリ性の液体で皮膚が傷んでできたものは刺激による接触性皮膚炎です

一方アレルギーによるものは、皮膚に接触する物質に対して、白血球がアレルギー反応を起こして生じる皮膚炎です。これは同じ物質であっても起こす人と起こさない人がいます。

例をあげますと、ニッケルという金属にアレルギーを持っている人は、ニッケルを含んだ腕時計やネックレスで皮膚炎を生じますが、同じ製品を身につけてもニッケルにアレルギーのない人には皮膚炎は起こりません。アレルギーは生まれつきのものではなく、ピアス穴を開けることなどがきっかけになってニッケルのアレルギーになるのです。

接触性皮膚炎の症状

接触性皮膚炎の症状が軽い時には、カサカサで乾燥しているように見えます。炎症が強くなってくると赤みが出てきて、更にひどくなるとじくじくして「浸出液(皮膚から染み出す液)」が出ます。

接触皮膚炎は症状としては普通の湿疹と同じですが、漫然と薬を塗ることだけでは解決しません。車のハンドルの接触皮膚炎では、手湿疹と同じ様な皮膚炎が手のひらに出てきますが、治療には薬を塗るだけではなく、車のハンドルにカバーを掛けることが必要となってきます。

接触性皮膚炎の出る場所 陰部、唇、顔にも出る?

皮膚のどの部位であっても接触性皮膚炎は発生します。陰部の皮膚炎は医師に見せることに抵抗があり、様々な薬を塗って様子をみていることがあります。その結果ぬり薬の接触性皮膚炎を併発して悪化することも多いようです。化粧品による接触性皮膚炎は症状の軽いことが多いため、口唇のカサカサ症状がリップクリームによる接触性皮膚炎であったり、顔の乾燥症状が化粧水の接触性皮膚炎であるということもあります。

接触性皮膚炎の原因などについてご紹介しました。もしかして接触性皮膚炎かもしれないと不安に感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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