脂漏性皮膚炎(湿疹)の症状、難しい診断 赤みが特徴?
- 作成:2016/01/04
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い体の場所で発症し、皮膚が赤くなったり、かゆみ、皮膚のはがれなどを引き起こします。診断が難しい側面もあり、多量のフケやかゆみが続く場合は、医療機関を受診してみるとよいでしょう。
この記事の目安時間は3分です
皮脂の多いところに起きる
脂漏性皮膚炎は、皮脂分泌が活発な身体の特定の箇所で発症しています。主に、顔、頭皮、髪の生え際、眉毛や眉間、口の周り、鼻の周り、耳の周りや後ろ、腋の下、足の付け根、へそやへその周囲、胸部、乳房、肛門、臀部、陰部(性器)などです。
症状の特徴は?
典型的な症状は、皮膚の紅斑(皮膚表面が赤くなりますが、圧迫すると赤みが消えるのが特徴です)、かゆみ、べたつき、かさつき、そして皮膚のはがれ(フケ)です。なかでも、頭皮での発症が一番多く、頭皮で発症すると、白くかさついた乾いたフケ、あるいは黄色い脂っこいフケが多量に発生し、同時に頭皮の赤みとかゆみが起こります。脂漏性皮膚炎による頭皮の皮膚のはがれを、乾燥によるものと誤解して、シャンプーの回数を減らすと、ますます皮脂がたまり炎症が悪化します。
診断が難しいわけ
ただ、脂漏性皮膚炎の初期段階では他の皮膚炎の症状との区別がつきにくいのが現状です。頭皮の場合、普通のフケなのか、アトピー性皮膚炎を発症している方はアトピー性皮膚炎の延長なのかわかりづらいです。また、初めて発症する方も、一過性なのか、別の皮膚炎なのか、あるいは接触性皮膚炎なのか区別がつかないといわれています。
自覚できる症状は、頭皮や眉毛やひげなどの毛が多く生えている箇所で、皮膚のかさぶたやフケ(かさついた乾いたフケあるいは黄色い脂っぽいフケ)が常に多量に出てきている、頭皮の赤みやかゆみが継続して続いている、などが考えられます。また身体の他の箇所であれば、皮脂の多い皮膚が赤くなったり、患部が脂っこいにも関わらず、皮膚が白くなり角質がはがれてきた場合は、脂漏性皮膚炎を疑ってください。
皮膚科の受診が一般的
脂漏性皮膚炎は皮膚科の受診が一般的です。別の皮膚疾患との区別が必要な場合もありますが(稀に生検(皮膚細胞の顕微鏡検査)を行う場合もあります)、通常は医師の視診と問診で脂漏性皮膚炎の診断は容易です。
脂漏性皮膚炎の症状と診断についてご紹介しました。もしかして脂漏性皮膚炎かもしれないと不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?
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