脂漏性皮膚炎(湿疹)、妊娠中の治療はOK?発症に男女差?
- 作成:2016/01/05
脂漏性皮膚炎は、ホルモンが関係している可能性が指摘されており、男性の発症が多い傾向にあります。ただ、妊娠中に治療が必要となる場合もありますが、妊婦や胎児に影響が心配になると思います。男女差や妊娠中の治療について、医師監修記事でわかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
男性のほうが多く発症
男女の差についてみると、男性のほうが女性よりも多く発症している傾向があります。性差の背景には、脂漏性皮膚炎の発症に関係している皮脂腺の活発化に、アンドロゲン(男性ホルモン)が関係しているということがあります。性別や年齢を問わずアンドロゲンが活発な方あるいは皮脂分泌が多い方で多く発症しています。
皮脂腺を活発化させるアンドロゲン(男性ホルモン)は女性でも分泌されています。男性の身体では睾丸(こうがん)や副腎から分泌されていますが、女性の卵巣からも、男性より量は少ないのですがアンドロゲンが分泌されています。生理前や生理中になると女性でもアンドロゲンが通常より多く分泌されています。このアンドロゲンによる皮脂腺の活性化のため、脂漏性皮膚炎が悪化する方もいます。
妊娠中の治療も問題ない傾向
妊娠中あるいは授乳中に脂漏性皮膚炎を発症した場合、飲み薬による治療は極力避けて、塗り薬で治療するのが原則となります。脂漏性皮膚炎の治療に用いられるステロイド外用剤や抗真菌薬の塗り薬は、患部へ直接浸透し局所的(症状の出ている部分のみ)に効果を発揮するタイプの薬です。医師の指導した量を守れば全身に副作用が出ることはありませんので、妊婦と胎児への悪影響はないと考えられます。
更年期で発症する例も
更年期では女性ホルモンの分泌が急激に変わるするため、それまではなかったような様々な身体的あるいは精神的な症状が現れてきます。脂漏性皮膚炎は、マラセチアの増殖、皮脂の過剰分泌、そしてこれらに別の要因が加わって発症していると考えられていることからも、更年期障害が全く関係していないわけではありません。
更年期では、ホルモン分泌が変わり皮脂量に変化がみられる他にも、ストレスがたまり、イライラし、睡眠不足になりがちです。更年期に起きる変化は脂漏性皮膚炎の悪化要因となります。
脂漏性皮膚炎の男女差や妊婦の考え方などについてご紹介しました。もしかして脂漏性皮膚炎かもしれないと不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?
関連するQ&A
関連する記事
このトピック・症状に関連する、実際の医師相談事例はこちら
病気・症状名から記事を探す
- あ行
- か行
- さ行
-
- 災害
- 再放送
- 子宮外妊娠
- 子宮筋腫
- 子宮頸がん
- 子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん
- 子宮頸がん検診・検査
- 子宮頸がんの症状
- 子宮頸がんのリスク・予防
- 子宮内膜症
- 脂肪肝
- 手術
- 出産後の症状・悩み
- 出産準備・入院
- 食事・授乳・ミルク
- 食欲
- 心臓病
- 自閉症
- 女性
- 自律神経失調症
- 腎炎・腎盂炎
- じんましん(蕁麻疹)
- 膵臓がん
- 睡眠
- 髄膜炎
- 頭痛薬、副作用
- 性器の異常・痛み
- 性器ヘルペス
- 性交痛
- 成長(身長・体重など)
- 性病検査
- 性欲
- 生理痛(生理・月経の痛み)
- 生理と薬(ピルなど)
- 生理不順・遅れ(月経不順)
- 摂食障害
- 切迫早産
- 切迫流産
- セミナー・動画
- 前立腺
- その他
- その他アルコール・薬物依存の悩み
- その他胃の症状・悩み
- その他うつの病気・症状
- その他エイズ・HIVの悩み
- その他肝臓の病気
- その他外傷・怪我・やけどの悩み
- その他心の病気の悩み
- その他子宮頸がんの悩み
- その他子宮体がんの悩み
- その他子宮の病気・症状
- その他出産に関する悩み
- その他腫瘍の悩み
- その他消化器の症状・悩み
- その他腎臓の病気・症状
- その他生理の悩み・症状
- その他臓器の病気・症状
- その他皮膚の病気・症状
- その他卵巣がんの悩み
- その他卵巣の病気
- その他流産の症状・悩み
- た行
- な行
- は行
- ま行
- や行
- ら行
協力医師紹介
アスクドクターズの記事やセミナー、Q&Aでの協力医師は、国内医師の約9割、33万人以上が利用する医師向けサイト「m3.com」の会員です。
記事・セミナーの協力医師
-
白月 遼 先生
患者目線のクリニック
-
森戸 やすみ 先生
どうかん山こどもクリニック
-
法村 尚子 先生
高松赤十字病院
-
横山 啓太郎 先生
慈恵医大晴海トリトンクリニック
-
堤 多可弘 先生
VISION PARTNERメンタルクリニック四谷
-
平野井 啓一 先生
株式会社メディカル・マジック・ジャパン、平野井労働衛生コンサルタント事務所
Q&Aの協力医師
内科、外科、産婦人科、小児科、婦人科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、整形外科、精神科、循環器科、消化器科、呼吸器科をはじめ、55以上の診療科より、のべ8,000人以上の医師が回答しています。