水疱瘡の症状 熱?かゆみ?かさぶたの意味、重症化の理由も解説
- 作成:2016/04/08
水疱瘡(水ぼうそう)の症状としては、熱やかゆみがあり、その後かさぶたになります。また、水疱瘡は多くの方がかかりますが、中には症状が重症化する場合もあります。重症化につながる可能性のある原因やかさぶたの意味を含めて、医師の監修記事で、わかりやすく解説します。
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水疱瘡の症状 かゆみを伴う発疹が出る
水疱瘡(水ぼうそう)の潜伏期間は、一般的に3週間ですが、乳幼児や高齢者といった免疫力が低下している方、あるいは効き目の強いステロイド薬の使用など免疫力が低下している方などは、潜伏期間が短くなりますし、免疫グロブリン製剤を何らかの理由で使用していた方の場合は潜伏期間が長くなります。潜伏期間を経て、かゆみを伴う発疹が次々と出始めます。
発疹は「紅斑(こうはん、赤くなること)」「水疱(水ぶくれ)」「嚢胞(のうほう、中に液状の成分がつまっているもの)」「痂皮(かひ、いわゆる「かさぶた」)形成」の4段階に分類することができます。水疱瘡の発疹は、発疹出現を皮切りに、数日間かけて新たな発疹が出現します。そのため、発症から数日後には4段階の状態の発疹が体幹部(頭部と手足を除いた部分)を中心に散在することになります。
かさぶたの意味は?
水疱瘡は、かさぶたができるまで感染力を持つとされています。そのため、水疱瘡患者の児童が学校へ登校可能となるのは、水疱瘡の発疹が全てかさぶたになった時とされています。水疱瘡の発疹がかさぶたになるのは、原因となる「水痘ウイルス」の感染力がなくなったことを意味しています。
水疱瘡では熱も出る?
水疱瘡の症状はかゆみを伴う発疹が中心となりますが、熱が出ることもあります。そして、これらの症状は出現する時期が特徴的です。一般的に、発熱も発疹と同様、2週から3週間の潜伏期間の後に生じます。発熱は38℃前後で、2日から3日程度続きます。
水疱瘡の症状が重い人がいる?なぜ?
水疱瘡は発熱や全身の倦怠感、かゆみを伴う発疹などの症状が出ますが、中にはこれらの症状が軽い方、症状が重い方がいます。
水疱瘡の症状が重症化する理由は主に2つ考えることができます。1つは、水疱瘡の原因となるウイルスに対抗するための免疫力が低下している場合、あるいはワクチン接種を行っていない場合などです。免疫力の低下は、乳幼児や高齢者、あるいはステロイドの使用などの可能性が考えられます。
ワクチン接種をしていないケースとしては、発達途上国など医療環境が整備されていない国や地域が考えられます。日本もこれまでは水痘ワクチンの接種は「勧奨接種(接種を勧めるレベル)」であったため、水疱瘡などの流行がみられることがありましたが、2014年10月に「定期接種」に組み込まれ接種することが義務化されました。これにより日本においても流行は徐々に減って行くことが推測されます。
水疱瘡の症状が重くなる2つ目の理由として、水疱瘡の発症する年齢が挙げられます。特に、1歳以下と15歳以降での水疱瘡の発症が、合併症のリスクを上昇させます。合併症としては、皮膚の二次性細菌感染、脳炎、肺炎、肝炎などが挙げられます。1歳から14歳の子どもでの死亡率は、10万症例あたり約1例なのに対して、15歳から19歳では2.7例、30歳から49歳では25.2例となります。
一般的には、国内の1歳から15歳の健康な児童であれば症状が重症化せずに軽く済むと言えるでしょう。
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水疱瘡(水ぼうそう)の症状についてご紹介しました。子供の発疹の症状に不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。
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