盲腸(虫垂)炎の症状 初期の痛みに特徴?子供のサインは?下痢や発熱が起きる?痛みはどれくらい続く?
- 作成:2016/03/07
盲腸(正しくは虫垂炎)では、腹痛や、腹痛伴う食欲不振が特徴的な症状です。ただ、子供などの場合は、症状をうまく訴えることができずに症状が進行してしまうことがあります。盲腸の症状について、医師の監修記事でわかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
盲腸の症状は、どんな痛み?子供の症状の特徴は?
盲腸(正しくは虫垂炎)は、初めはおへそやみぞおちの辺り、医学的には、「心窩部(しんかぶ)」と呼ばれるところが痛くなります。痛みの原因は、「虫垂に便などが詰まって閉塞することで、腸の圧力が上がる」、「虫垂の痛みの神経がみぞおちの辺りを通っている」ことなどが原因と言われています。
小さな子どもでは、機嫌が悪くなったり、食欲が落ちたりという症状が現れます。嘔吐してしまうこともあります。小さな子どもは、自分の症状を正確に伝えることができず、病気の進行も早いため、気付くと大変なところまで進行してしまっていることが多いですので、初期症状を見逃さず、違和感があればすぐ病院を受診するようにしましょう。
盲腸で発熱はありえる?
心窩部(しんかぶ)の痛みは数時間で右の下腹部に移ってきます。この時期には虫垂の化膿が始まっているので、発熱が見られることもあります。小さな子どもでは元気が無かったり,ぐずついたりするなどして、はっきりとした訴えはならないようです。
さらに化膿が進んで、臓器を包む腹膜まで炎症が広がると、痛みが更にひどくなり、腹筋が緊張しておなかの壁が硬くなる「板状硬(ばんじょうこう)」という状態が見られます。また、お腹を押したときよりも手を離すときのほうが痛みを強く感じる「反跳痛(はんちょうつう)」も特徴的です。
盲腸は自分で気づくことができる?自覚できる初期症状はある?
盲腸の初期症状は「上腹部の痛み」やそれに伴う「食欲不振」などです。わかりやすい症状ですので多くの方が自覚しますが、「かぜ」や「体調不良」と考えてしまう方も多く、痛みが右下腹部に移動してきてはじめて盲腸を疑う方が多いようです。いつもと違う腹痛を自覚したら、すぐに病院に行ける態勢を整えておくのが良いかもしれません。
また、乳幼児、高齢者は、体の反応が弱くはっきりとしないことや、防御機能が弱くて症状が早く進むことがあり、注意が必要です。
盲腸の痛みはどれくらい続く?
盲腸の痛みは、少し治まったと思っても、さらにひどくなってぶり返すことがあります。大きな痛みが来ないで、ずっとわずかな痛みが続くという方もいます。いずれにせよ治療を行うまで痛みが完全になくなることはないと考えて良いでしょう。自分で治そうとしたり、放置したりせず、早めの受診をお奨めします。
盲腸で、便秘や下痢が起きる?
盲腸では炎症が起こって熱が出ているので腸の中の温度が高くなっています。すると便の水分が少なくなり,便が固くなり、出にくくなることがあります。さらに炎症が起きていることで腸が麻痺し、動きが低下して便秘になることも考えられます。おならも出なくなります。しかし逆に、腸内環境が崩れていることで下痢が起こりやすくなることがあります。体質や状況によってどちらが起こるかはわかりませんので、不安な場合は、医療機関を受診してみましょう。
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盲腸(虫垂炎)の症状などについてご紹介しました。もしかして盲腸(虫垂炎)かもしれないと不安に感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。
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