盲腸（虫垂）炎の原因と盲腸の場所　遺伝やストレスも関係？「盲腸=虫垂炎」？左にあることも？

作成：2016/03/07

「盲腸」は、本来的に病気を指すのではなく、臓器の名称です。そこが炎症を起こすと、「虫垂炎」という病気になります。ただ、一般的には「盲腸」という病気として認識されています。遺伝やストレスとの関係も含めて、医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師

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「盲腸」とは、そもそもどんな臓器？左にあるのはまれ？

「盲腸」と聞くと病気のイメージが浮かぶ方が多いと思います。しかし、そもそも「盲腸」とは、文字を見るとわかるかもしれませんが、大腸の先端部分のことを指す臓器の名称なのです。

大腸は右下腹部から始まり、伏せたコップの形のようにお腹を取り巻いています。大腸は、小腸と右下腹部で連結しており、大腸の筒に小腸の筒が顔を突っ込むような形になっています。この、小腸が顔を出したすぐの場所を「盲腸」と呼びます。ですので「盲腸」は通常は体の右側にあることになります。したがって、左にある人は多くありません。

盲腸と虫垂炎の違い

「盲腸」は、正確には臓器の部位の名称と言うことになりますが、一般的には「盲腸」といわれると病気のイメージをされる方が多いです。病気としての「盲腸」は医学的には「虫垂炎（ちゅうすいえん）」といわれます。盲腸の下には動物のしっぽのような小さなものがくっついているのですが、そこには「虫垂」という名称がついており、虫垂が炎症を起こす病気なので「虫垂炎」と言うのです。

昔は診断技術が低かったため、気づいた時には虫垂での炎症が盲腸まで広がっていたため、「盲腸」という名前が病名として定着したといわれています。現在では早期に診断がつきますが、一般的には「盲腸」も「虫垂炎」も同じ病気を指すと考えていただいてかまいません。

盲腸はストレスでなる？

盲腸は、ただでさえ物がとどまりやすい大腸の先端部分「虫垂」に便がたまるなどして閉塞した状況になり、そこに菌が感染して炎症を起こすことでなります。よって、腸の閉塞を生み出すような便秘、暴飲暴食、腸の動きを悪くさせるようなストレスが原因になるといわれています。また、ストレスや過労は免疫機能を弱らせ悪い菌を増殖させやすくするので盲腸の一因となります。