我が子が初めての歯医者さん。治療前後で親に出来る3つこと
- 作成:2021/12/13
「ついに我が子にも虫歯が見つかった。」歯科医院での初めての治療。麻酔を使った治療は、子どもも親も不安でいっぱいですよね。 今回は栗林歯科医院(千葉)東海大学医学部付属病院の金箱志桜都先生が、そんな子ども供のために、親が治療前後でしてあげられることを3つ紹介します。
この記事の目安時間は3分です
1.治療中は優しくお声がけしましょう。
子どもは不快なことを全て痛いと表現してしまいます。親が優しく声がけすることで安心して治療を受けることが出来ます。
子供にとって、虫歯治療は時に痛かったり、音が嫌だったり、お水が出てきたりと辛いものです。過去の痛かったトラウマを思い出してしまうことや、これから何をされるのかわからないという恐怖もあります。そんな時、親ができることは一番の味方でいてあげることです。
治療を頑張っている子どもに、非難するような言葉は避けましょう。
「あなたが虫歯になったのが悪い」「泣かない!」「さっさと治療受けないと先に帰るからね」などの言葉を投げかけてはいけません。非難する言葉を投げかけられた子どもはさらに混乱して、もっと手がつかなくなるでしょう。
子どもに治療すると痛くなくなることを伝えてあげましょう。
子どもは治療しないと将来さらに困ることを理解していません。「今頑張ると大人になってから、おいしいものを食べれるよ」など、説明してあげてください。そして今頑張っているお子さんを褒め、気持ちを盛り上げて治療に向かわせてあげてください。なんと言っても子どもの良き理解者は、親なのです。
2.治療後の食事。麻酔が効いている間は注意しましょう。
治療後は平均3時間程度麻酔が効いています。麻酔の効き時間は個人差がとても大きいので、1時間で切れてしまうこともありますが、4時間以上効いている場合もあります。
効いている時間が長くても問題はありませんが、心配なのは麻酔が効いている時に、口の中を怪我してしまうことです。
特に麻酔が効いていると、誤って頬や舌を噛んでも気づかないことがあります。痛みは本来、身体を守るサインとして、噛んだら痛みに気付いて大きな怪我にはなりません。しかし麻酔が効いている間は痛みを感じないため、際限なく噛み込んでしまいます。麻酔が切れた後、傷になっていないかよく口の中を見てあげましょう。
対策として一番良いのは、麻酔が切れてから食事を行うことです。麻酔が切れる前にどうしても食事をしなきゃいけない時は、頬や舌を噛まないようにゆっくりと食事をしてもらうことが大切です。
火傷しそうな温度の食べ物がないかも、事前にチェックしてあげるとよいでしょう。特にお味噌汁などの汁物は気をつけてあげたいものです。
3.治療後、唇を噛んで遊ばないか注意しましょう。
初めての麻酔により、お子さんは不思議な感覚を体験します。口をゆすぐ時に、勝手に水が口から漏れる感覚や唇や頬が膨らんでいるような感覚、指で触って左右の口の中で違う感覚がするなど、気になって仕方ない子もいるでしょう。
指で触っているぶんには問題ありませんが、時々歯で唇や頬を噛んで遊んでしまう子もいます。痛くないからといって、遊んで噛んでいるうちに、唇が切れてしまったり、中の血管が切れて内出血を起こしてしまったり、大きな血豆を作ってしまったり、追加の治療が必要になることもあります。
歯科医院を出てからは、唇を噛んだりしていないか麻酔が切れるまで注意してあげてください。
【結論】
子どもの治療のために、親がしてあげられることは他にもあります。
親のサポートによって歯科治療がスムーズに受けられたら、歯医者が辛いところというイメージがなくなるかもしれません。
また治療後余計な怪我により、痛みが出れば、さらに歯医者は嫌なところになってしまいます。
将来歯医者嫌いになって歯がボロボロになれば、食事を美味しく食べられません。
まだ歯がどのくらい大切かわからない子どもだからこそ、親がしてあげられることは多いです。
お子さんにとっての初めての麻酔。親は常に味方でサポートしてあげましょう!
【参考書籍】
乳歯の歯内療法-ヒョーロン・パブリッシャーズ
小児歯科学 第5版 - 医歯薬出版
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