みんなは何使ってる?花粉症で処方される薬の特徴や傾向をご紹介
- 作成:2025/02/18
花粉症の症状が現れていても、まだ軽いからそのままにしておく、時間がなくて医療機関やドラッグストアに行けないという人も多いのではないでしょうか。しかし、症状が悪化してしまうと、薬が効きにくくなることをご存じでしょうか?
この記事の目安時間は3分です
受診はどのタイミング?
花粉症の治療は、症状が出る前、あるいは出始めで軽いうちに薬を使用すると効果が高いことがわかっています。 鼻水やくしゃみといった症状は風邪とにていますが、目のかゆみを伴うことが多いのが特徴です。また、熱が高くなることがないことも、風邪と違います。花粉症かな?と思ったら、早めに治療を始めましょう。
ドラッグストアなどで市販薬を購入する方法は手軽ですが、人によっては十分な効果が得られない場合も。医療機関を受診し、自分に合ったお薬を医師に処方してもらった方がより症状がラクになるかもしれません。
花粉症の薬で気を付けたいことは?
他の病気で薬を飲んでいる場合は、受診時に薬の名称を伝えるようにしましょう。特に、別のアレルギーのために薬を使用していると、同じ効果の薬が重複して処方されてしまうこともあります。
対症療法に用いられる薬の種類(MAP)
実は、花粉症の症状を抑える薬はたくさんあります(下図参照)。医療機関を受診した場合は症状の程度やライフスタイルなどに合わせて医師が選択します。 一度、花粉症の薬を使ってみたけれどあまり効果がなかったという人も、改めて医師に相談してみてはいかがでしょうか。
花粉症の処方薬における眠気の違いと、処方数の傾向

※処方数の傾向は提携クリニックの情報をもとにM3PSPが作成。
眠気が出にくい薬も選べます
花粉症の薬は、開発された年代によって「第一世代」「第二世代」に大別されます。「花粉症の薬は眠くなる」というイメージがあるかもしれませんが、そのほとんどは第一世代の「抗ヒスタミン薬」の影響と言えます。上の図でいうと「ポララミン」(クロルフェニラミン)が該当します。効き目が強く、眠気が現れやすい薬です。
最近は同じ「抗ヒスタミン薬」でも新しいタイプ(第二世代)の処方が一般的となっており、上記の図表でいう「ビラノア」(ビラスチン)や「アレグラ」(フェキソフェナジン)は眠気などが出にくく、提携医院の調査では比較的多く処方されています。 第一世代、第二世代の薬の特徴をまとめると、下記のようになります。
第一世代
- 即効性がある
- 効果の持続時間が短い
- 眠気などの影響が出やすい
- 抗コリン作用によって、尿閉や緑内障の悪化などの影響がある
第二世代
- 効果の持続時間が長い
- 効果が現れるまで比較的時間がかかる
- 眠気や抗コリン作用 副作用は第一世代よりも軽くなる
医療機関を受診した際は、症状のつらさのほか、眠くなったら困る理由(毎日運転をする、仕事で機械を操作するなど)も伝えて、自分に適したものを医師に選んでもらいましょう。もし、処方された薬に眠くなる成分が入っているどうかか気になる場合は、遠慮なく医師や薬剤師に聞いてみてください。
花粉症ならオンライン診療で診察が受けられます
花粉症の症状が辛くて外に出たくないという方や、仕事や家事育児などで通院する時間がない人は、「オンライン診療」という選択肢もあります。通常の対面受診と同じように、ご自身にあった薬を医師にご相談ください。オンライン診療でも公的医療保険が適用され、薬は自宅配送も可能です。 自分に合った薬・受診方法で花粉症のシーズンを乗り切りましょう!
参考文献
1)日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会 鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会 : 鼻アレルギ ー診療ガイドライン―通年性鼻炎と花粉症―2024年版 (改訂第10版)
2)角健介.06抗アレルギー薬:前編(抗ヒスタミン薬).みんなの呼吸器Respica 20(1).2022.p.94-98
3)岡本美孝.第2世代抗ヒスタミン薬の特徴と使い方.アレルギー.2017.66(7),p.924-930
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