花粉症薬は自分に合うものを選ぶのがポイント!漢方薬・点鼻薬・点眼薬をご紹介

  • 作成:2025/02/21

花粉症の薬といえば内服薬というイメージがありますが、実は他にも様々な種類の薬があります。 本日は、内服薬以外の薬についてご紹介します。

この記事の目安時間は3分です

花粉症薬は自分に合うものを選ぶのがポイント

処方薬の相談をしたい時は?

花粉症の薬も含めて、医療機関でどんな薬を処方するかは医師が決めます。
しかし、「眠気が少ないほうがいい」「仕事の都合で1日3回の服薬が難しい」「漢方を試してみたい」といった要望を医師に伝えると、考慮してもらえる場合があります。
気になることがあれば、問診票に書くか、医師や看護師に直接相談してみると良いでしょう。
花粉症の薬は、対面の受診でもオンライン診療でも、内服薬だけでなく漢方薬、点鼻薬、点眼薬なども処方することが可能です。

漢方薬・点鼻薬・点眼薬にはこんなに種類があります!

花粉症によく使われる漢方薬にはいくつか種類があり、症状や体質に合わせて使用することが大切です。
また、鼻づまりや目のかゆみなどが強い場合は 、局所的に作用する点鼻薬、点眼薬の処方を相談してみるといいでしょう。
内服薬と比べて眠気などは起こりにくく、人によっては使用しやすい場合もあります。

▼漢方薬

漢方薬の中には、花粉症治療に対するエビデンスが確認されているものがいくつかあります。
症状だけでなく、体質によっても適した漢方薬が変わってくるので、ぜひ医師に相談してください。

<水のような鼻水やくしゃみ出る時>
・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

<小青竜湯で胃腸障害などが起こり体に合わない時>
・苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)

<鼻閉や鼻汁が辛い時>
・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

▼点鼻薬・点眼薬

<鼻噴霧用ステロイド薬>
鼻噴霧用ステロイド薬は鼻に スプレーをするステロイド薬です。
鼻の中の炎症を抑え、くしゃみ、鼻水、鼻づまりに高い効果があります。
決められた回数や量を定期的に使わないと効果が十分に発揮されません。
内服薬とは異なり、ステロイド薬としての副作用はほぼないと言われています。

  • アラミスト点鼻液(フルチカゾンフランカルボン酸エステル):1日1回。
  • ナゾネックス点鼻液(モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物液):1日1回。
  • エリザス点鼻粉末(デキサメタゾンシペシル酸エステル):1日1回。液体ではなく粉末状の薬なので使用時の刺激が少ない
  • フルナーゼ点鼻液(フルチカゾンプロピオン酸エステル):1日2回。小児用も別である(1日2回)

<第2世代抗ヒスタミン薬>
抗ヒスタミン薬となるため、内服と同じく眠気が出る可能性があります。

  • リボスチン点鼻液(レボカバスチン塩酸塩):1日4回。
  • ザジテン点鼻液(ケトチフェンフマル酸塩):1日4回。
  • リボスチン点鼻液(レボカバスチン塩酸塩):1日4回。

<点鼻用血管収縮薬>
鼻の中の血管を収縮させることで鼻づまりを緩和します。
使用してすぐに効くというのが特徴ですが、使いすぎるとかえって鼻づまりが強くなります。
そのため、症状が酷くどうしても必要な時だけ使うことが勧められています。

  • プリビナ液(ナファゾリン硝酸塩):1日数回、鼻づまりや鼻の充血を緩和する効果がある
  • トラマゾリン点鼻液(トラマゾリン塩酸塩):1日数回、鼻づまりや鼻の充血を緩和する効果がある
  • コールタイジン点鼻液(塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン液):血管収縮剤とステロイド薬が含まれる
  • ナシビン点鼻液(オキシメタゾリン塩酸塩液):1日1~2回、ドラッグストアでも購入可能

<抗ヒスタミン点眼薬>
季節性アレルギー性結膜炎では抗アレルギー点眼薬が使われます

  • アレジオン点眼液(エピナスチン塩酸塩):1日2回、コンタクトレンズをつけたまま使用可能
  • パタノール点眼液(オロパタジン塩酸塩):1日4回、コンタクトレンズをつけたままの点眼はできない

また、ドライアイの人は、花粉症による目の症状が悪化しやすいことが分かっています。
十分に涙の量がない場合、アレルギーの原因物質である花粉を洗い流すことができないからです。
実際にアレルギー性の結膜炎患者の47.2%がドライアイを合併していると言われています。
点眼薬の利用と併せてドライアイのケアもしましょう。
市販の人工涙液を利用するか、目元専用シャンプーや目元ふき取りシートでまつ毛の周りをきれいに洗うことは、花粉症やドライアイによる不快感をすっきりさせられることがあります。

花粉症はオンライン診療で診察が受けられます

通院する時間がない時には、好きな場所からスマホで受診できるオンライン診療もおすすめです。保険診療で受診できて、花粉症の処方薬も多数ありますので、効果や副作用など、症状にあった薬を医師にご相談ください(お薬は自宅配送も可能です)。

自分に合った薬で花粉症のシーズンを乗り切りましょう!

参考文献:
鼻アレルギー診療ガイドライン-通年性鼻炎と花粉症-2020 版 (改訂第 9 版)
アレルギー性鼻炎ガイド2021年版
日本アレルギー学会アレルギー性結膜疾患/Q&A

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