病院の紹介状の意味、内容、費用 開封無効?ないと困る?悪い病気の証拠?
- 作成:2015/11/27
紹介状とは、医師から医師へ患者の情報をわたして、診察をスムーズにするために出されます。紹介先は、大きな病院の医師宛てのケースが多く、「悪い病気だから」という理由とは限らず、病名を確定するための十分な検査のために書かれることもあります。紹介状を受け付けてもらえなくなってしまうケースも含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
病院の紹介状意味は?費用は?
病院で医師が作成する紹介状は、正式には「診療情報提供書」とも呼びます。つまり、自分が担当している患者の治療継続や精密検査のために必要と考えられる情報、例えば今までの治療内容や経過などの診療情報をまとめた書類が紹介状になります。紹介状は、担当医師が患者を自分以外の医師に診せる時には、基本的に必要になります。日本では紹介状がなくてもほとんどの病院で診察を受けることは可能です。しかし、紹介状があると優先的に診てもらえたり、希望の医師を受診できたりすることがあります。また、今までの治療経過や検査結果が紹介状に含まれているので、診察もスムーズに行われ、同じ検査を何度も受けなくて済むことがあり、医療費の節約にもなります。紹介状がないと紹介のない患者への診断料などの手数料を取られることも多いです。病院によって値段が違いますが、2000円から5000円以上など様々で、政府では現在、引き上げを検討しています。
病院の紹介状中身はどういう時に書かれる?
入院施設をもたないクリニックや、普段は風邪などの一般的な病気の診療が中心のかかりつけ医が、担当患者にとって高度な医療技術による処置(手術や検査など)が必要と判断した時や入院による治療が必要と判断した時などに紹介状を作成します。
紹介先をどう選ぶ
紹介先の病院を選ぶ基準は、患者の希望を聞くこともありますが、その地域で大きな病院や大学病院を紹介することが多いです。病院によっては心臓疾患に強い、がん治療に強い、ある病気の手術に強いなどの特徴があるので、それらを考慮し少し遠くても患者にとって良いと考えられる病院を紹介することもあります。
紹介状に何が書いてあるのか?
紹介状には、紹介先の病院名、診療科名、医師の名前、診断名、紹介先医師への挨拶、患者の病状の説明と治療経過、今回紹介した理由、処方薬や処置、検査結果、紹介した医師の署名などが書いてあります。心電図や超音波検査、血液検査結果などは別の紙にコピーして封入する場合があります。また、CTやMRIなどはCDロムのデータで一緒に紹介先に持参するように言われることもあります。スムーズに診察できるように経過を詳細に記載することが多いです。
「紹介状出ると悪い病気」とは限らない
紹介状が出ると悪い病気なのではないかと心配する人がいますが、必ずしもそういうわけではありません。入院施設がないクリニックやCT、MRIなどの精密検査がない病院では、病気の確定診断(病名の確定)や治療において限界があることがあります。そのような場合に大きな病院と連携し、患者を紹介して治療や検査を依頼します。
「紹介状なし」のデメリットとは?
日本ではほとんどの病院で紹介状がなくても受診できますが、待ち時間が長くなったり、紹介なしの患者にかかる自己負担(数千円程度)などを取られることがあります。また、スムーズに診察や検査を進めるためにも紹介状は持参した方が良いです。
紹介状の中身は見られる?勝手に開封して良い?
紹介状の中身は、基本的に患者さんの個人情報になるので本人であれば確認することが可能です。しかし、封をした後の紹介状は勝手に開けてはいけません。他人の手紙を勝手に開けてはいけないのと同様で、紹介先の医師へ渡すまでは封を開けられません。紹介先の病院も封が開けられているものは受け取ってくれない場合もあります。もし紹介状の中身を確認したい場合は、担当医師に文書の内容を聞くようにしましょう。
【関連の他の記事】
病院の診断書の内容、価格、発行にかかる時間 料金は保険適用?どのような時に必要?
病院の紹介状について基礎知識をご紹介しました。自身や家族の紹介状で不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?
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