皮膚科とは?ニキビ、シミ、脱毛、ピアスは診る?どれが保険適用?

  • 作成:2016/01/22

皮膚科では、よく知られたアトピー性皮膚炎や水虫など以外にも、ニキビやシミへの対応を実施していることがあります。ニキビも皮膚科で診てもらうことができます。脱毛も、皮膚科の領域となりますが、医師を探す時のポイントがあります。皮膚科の診療内容を含めて、医師の監修記事でわかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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顔をおさえる女性

皮膚には多彩な問題が起きる

皮膚科は皮膚における病気を扱います。皮膚においては非常に多彩な問題がおこりますから、皮膚科では炎症性疾患(炎症の起きる病気)、細菌やウイルスやカビなどによる感染症、自己免疫性疾患(免疫に異常が起き、自分の体の組織を攻撃してしまう病気)、手術やレーザーで治療するような腫瘍性疾患やアザ、皮膚癌(がん)、さらには美容も取り扱うことになります。

1人の皮膚科医がこれらすべての疾患に専門的に対応することは、現実的には難しいことがあるため、皮膚科を受診しても、疾患によっては施設から、専門の施設に紹介となることもあります。

皮膚科でみてくれる病気

アトピー性皮膚炎や乾癬(かんせん、皮膚が赤くなり皮膚の粉が落ちるなどの症状が出る病気)などの炎症性疾患、エリテマトーデスや天疱瘡(てんぽうそう)などと呼ばれるの自己免疫性疾患、水虫やとびひ、蜂窩織炎(ほうかしきえん)、ヘルペス、梅毒などの感染症があります。また、ニキビやシミ、アテロームやほくろなど手術で治す皮膚腫瘍、「悪性黒色腫」などと呼ばれる皮膚がんというように皮膚科の守備範囲はとても広いのが特徴です。最近ではレーザー脱毛やシミの治療を、保険適用とならない美容診療に対応した施設も増えています。

ニキビもまずは皮膚科から

ニキビは通常は保険適用となる治療での対応から始めることになります。ニキビがひどく化膿すれば、抗生物質を飲んだり、局所的な処置(症状が出ている部分の処置)での対応が行われます。ニキビの傷跡が赤く盛り上がった場合も、まず保険適用となる治療として内服(飲む薬)や外用治療(塗り薬など外からする治療)を試みます。最近ではニキビの治療薬で、にきびができやすい部位に広くぬると、ニキビの発生予防となる塗り薬もあり、保険適用となっています。また、毛穴が詰まった状態では圧出処置(中にたまっている物質を押し出す処置)で対応することもあります。

場合によっては自由診療での対応手段を持った施設もあります。ケミカルピーリング(薬を塗ってたまった物質を溶かす方法)、レーザー、ニキビのへこんだ傷跡の治療を希望する場合は、そのような施設を選択しましょう。

脱毛、シミ、ピアスは皮膚科で対応してくれる?

脱毛、シミ、ピアスなどの問題に科学的に対処するには、皮膚科の知識が必須です。ですから脱毛などの美容的な問題であっても、皮膚科を受診するのが安全です。しかし皮膚科の守備範囲はとても広いため、すべての皮膚科の病気や問題に強みを持った医師はほとんどいないのが実情です。したがって脱毛、シミ、ピアスでは、美容に興味を持った皮膚科医を選択することが望まれます。

美容の診療に熱心な皮膚科医はどのように探すのが良いのでしょうか。最近では所属学会を公表している医師もあるので、所属している学会(専門の医師らでつくる集団)を確認することも一つの手段です。また美容皮膚科という診療科を掲げている施設もあります。なおシミについては通常の保険診療もありますが、脱毛、ピアスでは健康保険の適応はありませんので、自由診療(自己負担が増える診療)を実施している施設を探すことになります。

皮膚科についての基礎知識をご紹介しました。もしかして皮膚の病気かもしれないと不安に感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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