赤ちゃんの便秘で病院にいく?1週間出ない場合は?
- 作成:2016/05/06
赤ちゃんの場合、大人のような毎日排便するわけではありませんが、1週間出ていない場合は、便秘を疑って良いと考えられます。また、「泣く」「おなら」も赤ちゃんの便秘のサインとなりえます。正しい知識について、医師監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
赤ちゃんの便秘、どれくらい出ないとまずい?1週間は?
赤ちゃんの排便の回数は月齢ごとに変化します。大人ならば定期的な排便がなければ「便秘」と判断できますが、赤ちゃんの便秘は排便の回数からは判断ができません。赤ちゃんの全身をよくみて、判断する必要があります。
生まれて1カ月くらいの赤ちゃんは、たいていの場合、母乳やミルクを飲むたびに排便します。月が進むごとに便をする回数は少なくなりますが、哺乳回数にもよります。また母乳か人工乳かによっても排便の回数は変わります。当然、個人差もあります。
赤ちゃんの便秘に明確な定義はありませんが、排便が週に1回か2回しかなく、お腹がいつもより張っていたり、排便が困難だったりするようならば、便秘の疑いがあります。あるアンケート調査によれば排便が4日から5日に1度しかない乳児は2%程度で、その多くに便秘の症状がありました。総合的に判断して、排便が週に2回以下しかなく、以下に述べるような症状が出ている場合は便秘と判断して、一度かかりつけの小児科で受診するとよいでしょう。1週間出ていない状態は、「便秘」と判断して差し支えないといえます。
泣く、吐く、おならは便秘のサイン?
赤ちゃんは話すことができませんし、自分の体調を上手に表現することもできません。お世話する人が日ごろから赤ちゃんの機嫌や状態を注意深く観察して、便秘のサインを見逃さないようにしましょう。
赤ちゃんは体調がすぐれないときには、不機嫌になったり、いつもより激しく泣いたりすることがあります。便秘のときも同様で、普段と泣き方が違う、笑わない、元気がないなどの症状が見られます。このような症状では、便秘以外にも他の病気が潜んでいる可能性もあります。
便秘の症状で最もわかりやすいのは、お腹が張っていることです。赤ちゃんのお腹は普段からふくらんでいることも多いので、初めてのお子さんだと判断しにくいかもしれません。排便の回数が明らかに少なくて、腹部が張っている場合は便秘だと考えられます。また排便が困難で便通がないとお腹の中にガスが溜まり、おならが頻繁に出ます。おならがいつもより臭く、また、おならばかりで排便がないときは、排便そのものが上手にできていないと考えられます。
ミルクや母乳を飲んでも吐くことが多かったり、あまり飲みたがらなかったりするときにも便秘が疑われます。
母乳不足の可能性も
赤ちゃんの便秘のサインは他にもあります。便秘になると体重が順調に増えません。母乳哺育の場合は特にどれくらい飲んでくれているのかわかりにくいため、定期的な体重測定が必要です。思うように体重が増えていない場合は、母乳が足りず、そのために排便の回数が少なくなっていることも考えられます。母乳不足が便秘の原因になっているようでしたら、かかりつけのお医者さんに相談して、ミルクを足すなどの対処をしたほうがよいでしょう。
病院に連れていくべきタイミング
大人の排便と異なり、赤ちゃんの排便の回数は必ずしも1日に1回というわけではありません。回数が少なくても上記のような症状がなく、全体的に元気で機嫌もよく、母乳やミルクをよく飲んでくれるようであれば心配ないこともあります。
しかし上記で述べたような症状がある場合は、便秘の疑いがあります。放っておくと便秘が原因でさらなる病気を招くこともありますし、また便秘の裏に他の病気が潜んでいることもあります。ご自身で判断できない場合は「便秘だから」と軽く考えず、まずはかかりつけのお医者さんに受診したほうがいいでしょう。
赤ちゃんの便秘で病院に行くタイミングについてご紹介しました。赤ちゃんの便秘を不安に感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。
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