突発性発疹で「2歳、3歳で発症」「2回目がありえる」理由 特別な心配は不要?
- 作成:2016/02/10
突発性発疹は2歳や3歳で発症することもありますし、2回目が発症することもあります。ともに一般的な状況であり、過度の心配は必要ありません。突発性発疹の原因も含めて、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
唾液に潜み続けるウイルス
大部分の大人の唾液中には、病気が治癒した後も突発性発疹の原因となるヒトヘルペスウイルス6B型や7型のウイルスがずっと出ています。ウイルスに感染した時に、ウイルスに対する免疫がついて突発性発疹はなおるのですが、抗体を使った免疫機能で撃退できるのは体内に入ったウイルスだけで、唾液に含まれるウイルスにまで対応することはできないからです。したがって、突発性発疹にかかったことのある親や兄弟が唾液にウイルスを含んだまま、気づかず生活し、唾液からウイルスが免疫のない幼児に感染し、突発性発疹を引き起こす原因となります。
2回かかることがある理由
また、人によっては突発性発疹に2回かかることがあります。理由は、突発性発疹の原因となるウイルスにはヒトヘルペスウイルス6B型とヒトヘルペスウイルス7型の2種類あるためで、6B型に感染して免疫ができたても、7型には免疫がいと、て7型による突発性発疹を発症することがあるからです。6B型と7型では、症状に大きな差はなく、1回目でも2回目でも似たような症状になることが多いようです。保有者の数としては、6B型の方が多く、大抵は6B型に感染し、7型にはかからずに終わります。なお、単純ヘルペスウイルスや水痘帯状ヘルペスウイルスは名前は似ていますが、これらは別のウイルスで、突発性発疹とは無関係です。
2歳、3歳での発症も多い
通常、突発性発疹は生後半年から2歳までの幼児で発症しますが、2歳や3歳の幼児で発症することもあります。理由としては、単純にウイルスに感染するタイミングが遅かったからで、特別な免疫の問題や病気があるわけではありません。3歳以上で突発性発疹が発症することが少ないのは、周囲の健康な大人の唾液中にウイルスが出ているため、ほとんどの子供は3歳までにウイルスに感染してしまうためです。3歳以上になって発症していないという子供は、ウイルスが体に入った際に全く症状のでない「不顕性感染」であったと考えられます。3歳を過ぎたら、突発性発疹に対する心配は必要ないと言えます。
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突発性発疹の原因などをご紹介しました。「子供が突発性発疹かどうかわからない」と不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?ささいなことでも結構ですので、活用してください。
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