魚の目の13の疑問 タコ、イボとの違いは?子供でも?放置は危険?痛くない、かゆい場合もある?ウイルスも原因に?
- 作成:2016/03/04
よく聞く「魚の目(医学的には「鶏眼」と言います)」ですのが、皮膚にできたしこりなどが「魚の目なのかな」と疑問を持つ型も多いと思います。タコやイボとの違い、予防方法、子供にできる可能性などを含めて、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
魚の目とタコはどう違う?
魚の目では中央に硬い芯ができており、それが歩く時などに皮膚に押し当てられて、痛みます。いわゆるタコは、皮膚の一定の領域に、継続的に、平等に力が加わって、皮膚が一様に固くなってできるもので、芯がありません。タコは外からの力に対して生じた皮膚の防御反応と考えられる状態で、痛みはありません。
魚の目とイボはどう違う?
魚の目は靴で押されたり、指同士が当たったりして、皮膚に圧力が加わる部位に発生します。一方イボはウイルスによる感染症ですから、力が当たる部位とは、関係なくできます。イボは小さな傷のあるところにうできることが多いので、靴ずれのあったところに発生することもあります。
また、魚の目は、必ず中心に、半透明の硬い芯がありますが、ウイルス性のイボは、点状の構造物が多数集まってできており、ブツブツした質感で、透明感はありません。
ウイルスが原因の魚の目がある?魚の目でなく別のもの?
ウイルスが原因でできるのは「尋常性疣贅(ゆうぜい)」「ミルメシア疣贅」などのイボです(「疣贅」とはイボの医学用語です)。イボの場合、触ったり、削ったりしていると周辺部や触った手にうつることがあります。治療は液体窒素を使った凍結療法を行うのが普通です。
膿がたまる魚の目がある?魚の目でなく別のもの?
魚の目を触ったり、削って傷をつけると、細菌感染が起こって、膿がたまり赤く腫れてくることがあります。細菌感染が起こると、歩かなくても痛くなります。
糖尿病の場合は要注意?
糖尿病の状態が悪い方では、皮膚に傷ができて、上に硬いかさぶたがついていることがあります。これを魚の目と誤解しないようにしてください。糖尿病が悪いと感覚神経が鈍くなり、痛みを感じにくいのです。糖尿病によるトラブルでは足の切断に至ることがありますから、糖尿病のある方は「魚の目かな」と思っても病院を受診してください。
魚の目は放置してOK?それとも悪化する?
魚の目はいったんできると、歩くたびに周辺部に芯が押し付けられて悪化していきます。何もしないと少しずつ悪化しますから、セルフケアが必要になります。特定の靴が、下人になっていると思う場合は、靴を変えてみましょう。靴を変えて、症状が落ち着くようならば、問題ありません。
魚の目の再発可能性 同じ場所に再発しやすい?
魚の目は足の形、靴、歩き方で、できる部位が決まります。条件が変わらないことが多いので、魚の目は同じ場所に再発することが多いと言えます。
魚の目の予防方法
魚の目の予防として、圧力がその部分に集中して加わるのを防ぐために皮膚に貼るパッドやクッションが市販されています。当てると楽になるようならば、様子を見ても良いでしょう。靴にクッションをつけるのも、有効なことがあります。
足底の場合、かぶれることはほとんどありませんが、指の背面などでは時々かぶれることがありますので、注意が必要です。
子供でも魚の目になる?
10歳未満の子供の皮膚は柔らかいため、魚の目にはなりにくいです。子供の足に硬い点ができた時にはほとんどが、ウイルス性のイボです。
魚の目は芯が黒い場合がある?
出血したところが一部黒くなることはありますが、魚の目の芯は角質ですから、半透明の黄白色です。固くなったところに黒褐色の小さな点が目立つときにはウイルス性のイボであることがほとんどです。
痛くない魚の目もある?
全く痛くない時は魚の目ではなく、タコであったり、ウイルス性のイボであることが多いようです。
かゆい魚の目がある?
魚の目にはかゆみはありません。かゆみがある時は炎症性疾患が考えられます。医療機関を受診して、原因を特定してもらうようにしましょう。
大きい魚の目はどれくらのサイズ?
通常魚の目は直径数ミリメートルから1センチメートルm程度です。中心部にとても硬い半透明で黄白色の芯があり、周辺部は固くなった角質です。直径が1cm以上のものはウイルス性のイボ、皮膚癌、かさぶたのついた皮膚の傷(皮膚潰瘍)などが考えられますので、皮膚科を受診しましょう。
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魚の目の疑問についてご紹介しました。魚の目が痛くて、不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。
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