咳喘息の発作などの症状とチェック項目 痰、熱、鼻水も伴う?発作への家庭での対応方法も解説

  • 作成:2016/05/24

咳喘息の発作は、名前の通り咳が特徴です。発作が出た場合、発作の原因となっている要因を取り除く努力をすると効果がある場合があります。痰や熱、鼻水、喉の痛みが出るのかも含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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咳喘息の発作症状はどんなもの?

咳喘息では痰(たん)のない咳が続きます。発熱も見られません。時間的には夜から明け方に出やすく、冷たい空気や湯気、タバコの煙や香水を吸い込んだ時、エアコンを使用しているとき、会話中、電話、運動をしているときなどに出やすくなります。また、夜寝ている間は、気管支が縮みやすい時間のため咳が出やすくなります。咳が出ている期間は1か月以上、場合によっては1年以上続きます。咳は1日中出るわけではなく、全く咳が出ない時間もあります。ですが、一旦咳が出始めるとしばらくの時間続きます。

咳がひどくなると喉の痛みが出たり、喉が枯れたりして声がかすれることもあります。また胸の痛みがでたり、吐いたり、一時的に意識を失うこともあります。

咳喘息の発作が出たときの家庭でできる対応

咳喘息の時は、まず可能な限り環境を改善することが重要です。咳喘息の原因がはっきりわからないこともありますが、原因となりうるものは取り除く努力をしましょう。ご自身がタバコを吸う場合は禁煙を、家族が吸う場合は、禁煙してもうらか、副流煙に気をつけて咳喘息の人がタバコの煙を吸わないような場所で喫煙してもらいましょう。香水やエアコンの使用も原因となり得ますので本人はもちろん、周りの人も配慮しましょう。

咳を軽くするとされるツボがあります。軽い咳喘息のときや、病院にかかるまでの時間で試してみるのもいいでしょう。

咳喘点(かくぜんてん):手のひら側の、人差し指と中指の間を1cmほど手首に近い部分です。この部分を強く押さえると軽い咳は抑えられることがあります。

治喘(じぜん):頭を前に倒し、首の後ろの真ん中を上から触っていくと出っぱった骨があります。これは「第7頸椎(けいつい)」と呼ばれる7番目の首の骨です。この位置から1cmほど斜め下の左右にあるのが治喘のツボです。かなり強く押さえる必要があります。

尺沢(しゃくたく):肘の内側にあるしわの親指側です。10秒ほど指圧すると咳に効果があるとされています。

孔最(こうさい):肘の内側のしわと手首のしわを3等分したときに、肘に近い方の親指側です。尺沢を約9センチ手首側にずれた位置になります。ここも10秒ほど指圧すると咳に効果があるとされています。

これらのツボは咳を軽くしてくれる可能性がありますが、咳喘息を治すわけではありませんので、咳の原因がはっきりしていないときや、ツボを押しても改善されないときには病院を受診するようにしましょう。

咳喘息で痰、熱、鼻水、喉の痛みは出る?出ない?

咳喘息では痰がでないことが特徴です。風邪を引いた後に咳喘息になった場合、風邪の期間は痰が出ることもありますが、その後痰の出ない乾いた咳が続きます。また実際には痰が出ないものの、喉に痰がくっついたような感じが続くことはあります。

咳喘息では基本的に熱は出ません。ですが、風邪を引いた後に咳喘息になることも多く、風邪の期間は熱が出ることもあります。頻度は低いですが、鼻水を伴うこともあります。

喉の痛みについては、咳喘息では基本的にはありません。ただし、咳喘息のきっかけが風邪であった場合は、初めのうち喉の痛みがあることもあります。さらに咳喘息の時期であっても、咳をし過ぎて喉が痛くなることはあります。また、痛みはなくても喉が枯れたり、喉の違和感があることがあります。

咳喘息を疑うチェック項目 家庭でわかる?

咳喘息を疑うときは、咳だけがいつまでも続き、風邪薬や咳止めを飲んでも効果がない場合です。どのくらい咳が続いたら咳喘息を考えるかは病院によってまちまちですが、医師の診断基準では病院を受診して治療を受けても3週間以上咳が続く場合、咳喘息の可能性を考えます。病院にかかると、どのようなときに咳が出やすいかを聞かれますので、特定の場所(寝室、会社など)、特定の時間(布団に入ってから、明け方、天気が悪い日など)、特定の行為(運動した時、緊張した時)などがあればメモしておきましょう。

咳喘息の症状は大人と子供で違う?

咳喘息の症状は大人も子供も一緒です。ただし子供は大人より気管支が細いので咳喘息がでやすい特徴があります。


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咳喘息について発作などの症状やチェック項目をご紹介しました。咳が長く続いて不安に感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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