「食間」っていつ?薬を飲む正しいタイミング

  • 作成:2021/08/16

薬の用法には「食後」や「食前」の他にも「食間」というものがあります。これはどういうタイミングで飲む薬のことでしょうか? ※この記事は医師監修のもと、作成しております

アスクドクターズ監修ライター アスクドクターズ監修ライター

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「食間」っていつ?薬を飲む正しいタイミング【医師監修】

Q.「食間」の薬は、どんなタイミングで飲めば良い?

A.食事と食事の間、つまり「食後でも食直前でもないタイミング」で飲む薬です。

「食間に飲む薬」と言われると、食事の最中に薬を飲むことだと勘違いしてしまう人は多いですが、「食間」とは食事中ではなく、食事と食事の間のことを意味します。

「食間」の本来の意味
「1日3回、食間に服用」という薬は本来、朝食と昼食の間、昼食と夕食の間、夕食と朝食の間にそれぞれ3回服用する、ということになります。“間”とは、ちょうど中間くらいのことを指しますので、朝食を7時、昼食を12時にとる人の場合、9~10時くらいが「食間」ということになります。「食事の最中」という意味ではないことに注意してください。

「食間」の実用的な認識~食事の前後2時間くらいを避けて服用する
そもそも「食間」で服用する薬というのは、こうした食事と食事の厳密な中間の時間帯に服用しなければならない、というものではなく、「食後や食前を避けた方が良い」という意味あいの強いものです。そのため、食事の前後2時間くらい(お腹がいっぱいの時と、お腹が空いているとき)を避けて、ちょうどお腹が落ち着いているタイミングで飲む、と認識してもらえれば基本的に問題ありません。これを踏まえると、各々の生活リズムに合わせて、下記のような服用のタイミングが考えられます。

※朝食が7時、昼食が12時、夕食が20時、就寝が24時の人
1回目:朝と昼の間、9~10時ころ
2回目:昼と夕の間、16時ころ
3回目:寝る前、24時ころ

※朝食が9時、昼食が12時、夕食が21時、就寝が22時の人
1回目:朝と昼の間、10時ころ
2回目:昼と夕の間、16時ころ
3回目:寝る前、22時ころ

※朝食が10時、昼食が14時、夕食が22時、就寝が24時の人
1回目:朝と昼の間、12時ころ
2回目:昼と夕の間、18時ころ
3回目:寝る前、24時ころ

なぜ「食間」でとる必要があるのか?
一般的に「食間」で飲むように指示される薬というのは、食事の内容や他の薬剤によって、その吸収が大きく影響されるようなものです。たとえば、「食後」のように胃に食べ物が入っている状態で服用すると、吸収が大きく低下して効果が十分に得られなくなる・・・そんな薬です。実際に「食間」で服用する薬には、一部の「漢方薬」があります。

薬の用法が生活スタイルに合わないときは、医師・薬剤師に相談を
薬の用法は、その薬を最も安全かつ効果的に使うために定められた薬の飲み方です。自己判断で飲み方をアレンジすると、薬が十分に効かなくなって病状が悪化したり、あるいは薬が必要以上に効きすぎて副作用が出たり、といったトラブルのもとになります。
朝を食べない、朝と昼の間がとても短い、食事の時間が不規則・・・といった事情があり、処方された薬の用法が自分の生活スタイルとうまく合わない場合は、自己流で薬の飲み方を変えるのではなく、必ず医師・薬剤師にその旨を相談し、自分の生活に合った用法を見つけるようにしてください。

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