マスターベーションした後に性器が痛む…マスターベーションをやめたほうがいい?
- 作成:2021/10/27
性に関するお悩みは、身の回りの人にはしづらいもの。この連載では、そんな性にまつわるトピックに対して、専門の医師が答えていきます。今回解説するのは、マスターベーションに悩む男性からのお悩みです。
この記事の目安時間は3分です
【今回のお悩み】
男です。
恥ずかしい話なのですが…最近マスターベーションした後、性器に痛みを感じます。
表面的な痛さではなく、なんというか内側からジンジンくるような痛みです。
尿道が痛んでいるのでしょうか?
とりあえず3日ぐらいオナ禁しようと思います。
それと、やはり病院に行った方がいいでしょうか?
【医師からの回答】
マスターベーションした後の性器の痛みですね。
まず勃起は、ペニスの内部にある海綿体というスポンジ状の構造に血液がたくさんたまることで完成します。ペニスはいつも勃起していることは無いですよね。性的に興奮するときや、朝勃ちと呼ばれる生理的な夜間の勃起現象の時のみ勃起が起こります。勃起とは、からだの変化の中でも非常に特別な現象となります。当たり前のようにマスターベーションやセックスで勃起をしているかもしれませんけど、単純な体の変化ではありません。急激に血液量が増えることは、ペニスの海綿体の血管が大きく広がる必要があります。その変化が起こるときに血管の痛みが起きることはあります。尿道が痛んでいるのではなく、ペニス内部の血管の痛みが起きていると思います。
こういった痛みが起きるには、勃起の回数が多すぎる場合や少なすぎる場合があります。セックスはパートナーがいてのことなので、多すぎるとか少なすぎるという場合は少ないです。よって、痛みの原因はマスターベーションの回数と関連しているということです。マスターベーションが少ない場合というのは月に1回程度です。セックスをしていればいいのですが、勃起して射精する回数が少ないと、ペニスの海綿体の血管が徐々に狭くなって、急激な血液量の増加に耐え切れず、痛みが出ることがあります。特に勃起しているときに感じることが多いようです。
また、マスターベーションの回数が多く、1日に何回もする人にもペニスの痛みが出ます。急激なペニスの変化を1日に何回も繰り返すことで、ペニスへの負担は増加します。ペニスの内部の血管が細くなったり太くなったりを繰り返すことは大きな負担となります。さらに、マスターベーションではペニスを刺激しますよね。1日に何回もすると感度が落ちて射精しにくくなってしまい、どうしてもペニスへの刺激を増やしてしまいます。つまり、何回もマスターベーションをすると、ペニス内部への負担とともに表面への刺激も増えることで、さらに負担は増えてしまいます。これがペニスの痛みとなることは予想できると思います。
マスターベーションの適切な回数などは無く、やりたいときにやればいいし、やりたくないならやらなくてもいいと僕は考えています。ただ、相談者さんのように痛みが出るようなら、回数を調整することは重要なことです。3日がオナ禁と表現していることから想像すると、相談者さんはマスターベーションの回数がかなり多いのではないでしょうか?痛みが出た場合は少し休んでみてください。病院を受診する必要はありませんが、休んでも痛みが持続するようなら受診したほうがいいと思いますよ。
福元和彦 先生
福元メンズヘルスクリニック 院長
2008年 川崎医科大学を卒業後、泌尿器科医として研修
2017年 福元メンズヘルスクリニック(鹿児島)を開業
性の専門家、TENGAドクターとして性の啓蒙活動を行っている
福元メンズヘルスクリニックHP
ドクター福元の性の相談室
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