痛み、倦怠感、イライラ…約3割は「仕事に支障がある」ほど月経で困っている
- 作成:2024/09/18
月経(生理)期間中のつらい症状は、多くの女性が経験する問題です。しかし、その症状は個人差が大きく、自分で対処していいのか、医師に相談すべきか迷う人もいるのではないでしょうか。そこで、月経に伴う症状のつらさや頻度、対処法についてアンケートを実施しました。その結果、「我慢している」という声から、「医療機関で治療を受けた」という声まで、さまざまな意見が寄せられました。
この記事の目安時間は6分です
【調査概要】
調査期間:2024年7月24日~7月25日
回答者数: AskDoctors 10~30代の女性会員196名
下腹部や腰の痛みは約7割、倦怠感・疲労感も6割超
月経(生理)期間中には月経痛(下腹部や腰の痛み)のほかにもさまざまな症状が現れ、その頻度は人によって異なります。今回のアンケートで「ほぼ毎回ある」という回答がもっとも多かったのは「月経痛」(73%)で、次いで「倦怠感・疲労感」(65%)、「イライラ・憂鬱」(62%)でした(グラフ1参照)。
一方、ほぼ毎回ある症状として「嘔吐・吐き気」(15%)、「食欲不振」(12%)を挙げる回答は比較的少数でした。
グラフ2は、月経にまつわる症状が日常生活にどのぐらい影響を与えているかを尋ねた結果です。「月経痛」と回答した人では、1日以上寝込んで仕事ができない(重度)が9%、横になって休息したくなるほど仕事に支障がある(中等度)が38%という結果でした。また、「イライラ・憂鬱」と回答した人では重度が10%、中等度が26%でした。およそ3~4割は、仕事に支障をきたすほどの月経痛や月経によるイライラなどを抱えているようです。
症状を「我慢している」という声も13%
一方、月経期間中に生じる症状について、病院やクリニックを受診したことがあるかどうかを伺ったところ、「ある」(55%)が「ない」(45%)をわずかに上回りました(グラフ3参照)。このことから、症状が軽度(仕事/学業/家事に若干の支障があり)の方でも受診されている方がいらっしゃることが伺えます。
医療機関を受診していない人に、月経にともなう症状への対処法を尋ねました。その結果、「市販の鎮痛剤を使用(71%)がもっとも多く、次が「おなかを温める、ストレッチをするなどのセルフケア」(47%)でした(グラフ4参照)。また、「我慢している」という回答も13%あり、症状を抱え込んでいる人も少なからずいるようです。
受診していない人が市販の鎮痛剤を使用する頻度は、月経期間中に「1日使用」(33%)がもっとも多く、次が「2日使用」(30%)、「3日以上使用」(12%)、「使用しない」(25%)でした。短期間に限って市販の鎮痛剤を使用する人が多いものの、3日以上使用している人も珍しくないようです。
低用量ピルや漢方薬、黄体ホルモン治療薬など、治療法はさまざま
受診経験のある人が受けた治療は「保険適用の低用量ピル(LEP)」(29%)がもっとも多く、次が「鎮痛剤」(19%)でした。
受診経験のある回答者に「治療にかかる1ヶ月あたりの費用」も伺いました。ばらつきがあるものの「3000円以下」(22%)がもっとも多く、次が「2000円以下」(19%)でした。500円以下、1000円以下、5000円以下という回答も、それぞれ6.7%、16.7%、15.6%と、回答がばらける結果となりました。
まとめ
今回のアンケートでは、およそ4人中3人がほぼ毎回の月経で月経痛や倦怠感・疲労感などの症状に悩まされており、中等度(横になって休息したくなるほど仕事に支障がある)もしくは重度(1日以上寝込んで仕事ができない)の人が3~4割ほどいる、という結果でした。一方、医療機関を受診している人は55%、していない人は45%とほぼ半々で、症状が軽度の方でも受診されていることが伺えました。治療法はとしては、受診していない人は市販の鎮痛剤を使用している割が高く、受診した人は保険適用の低用量ピル(LEP)や、処方薬の鎮痛剤による治療が多いことがわかりました。なお、治療にかかる1ヶ月あたりの費用は、3000円以下がもっとも多いものの、500円以下~5000円以下まで幅広い結果となりました。
みなさまの今後の月経(生理)にともなう症状の対策のご参考になれば幸いです。
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