動悸(どうき)とはどんな症状?
- 作成:2015/09/28
動悸とは、簡単に言うと、心臓がドキドキする症状です。動悸と息切れの違いも含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
動悸(どうき)の代表的な症状
動悸とは、簡単に言うと「心臓がドキドキする」という状態のことです。普通に生活している中で、胸に手を当てたりせずに自分の心臓の拍動(はくどう)を感じることは、基本的にはありません。何かの原因があって、自分でも分かるほどに心臓の鼓動が大きくなったり乱れたりすることを動悸と呼びます。
動悸を自覚するのは、心拍が通常時より早くなったときだけではなく、逆に遅くなったときにも起こります。心拍が速すぎる状態を頻脈(ひんみゃく)、遅すぎる状態を除脈(じょみゃく)と呼びます。
動悸が起こる原因は様々です。問題のないケースの例は、緊張したときや不安な気持ちのときなどに起こる場合です。
外的な要因で発生する例は、薬の副作用、アルコールやカフェインの摂り過ぎなどがあります。そして、特に原因が思い当たらないときには、疾患が考えられます。
動悸を伴う疾患(しっかん)には多くの種類のものがあるため、心配であれば心臓内科・循環器内科・循環器科のいずれかを受診したほうが良いかもしれません。
動悸と息切れの違い
動悸が起こると、「胸が苦しい」と感じます。息切れが起こった場合も同じく胸が苦しく感じるため、この二つは混同してしまいがちです。しかし、感覚は似ていても動悸と息切れは全く違う症状です。
動悸は、心臓の拍動に異常があって起こる症状で、病院の言葉では「循環器疾患」と呼ばれます。それに対し、息切れは肺に原因があって起こる症状であり、「呼吸器疾患」という分野に分けられます。肺や呼吸器に異常がなくても、激しい運動などの理由で血液中の酸素の量が少なくなっていると、息切れが起こることがあります。
動悸と息切れは確かに似ていますが、それぞれの特徴を知っておけば正しく見分けることができます。動悸は、心臓がドキドキ、バクバクと感じられたり、身体全体にまで鼓動が響くような感覚に襲われます。息切れの場合は、息苦しい、息を吸っても吸っても足りない感じがする、というような感覚です。
ストレスからくる動悸
心臓・循環器の疾患がなくとも、ストレスによって動悸が引き起こされることがあります。心臓の拍動は、交感神経と副交感神経から成る自律神経によってコントロールされていますが、ストレスを感じることによって交感神経の働きが活発になります。これにより、血圧が上がり、筋肉が緊張し、心臓の鼓動が速くなります。つまり、動悸が起こるわけです。
日常的に強いストレスを感じていると、心や体に負担がかかり、結果として動悸が頻繁に起こるようになることがあります。症状をなくすためには、原因となっているストレス自体を取り除いてあげなくてはいけません。
また、ストレスを和らげる工夫をしてみるのも良いでしょう。例えば、ストレスの元になる悩み事について誰かに相談する、気晴らしになる趣味や運動をする、アロマやハーブティーでリラックスする、などです。日常のふとした時間に深呼吸をするだけでも、ストレスの軽減に繋がることがあります。
動悸とめまいを感じたら
動悸・めまいは、身体が異常を知らせるサインである場合もあります。頻繁に起こるようであれば、病院に行って原因を調べてもらいましょう。もし、心臓や循環器に異常がない場合、精神疾患の可能性もあります。
動悸を伴う代表的な精神疾患に、パニック障害が挙げられます。パニック障害の発作は非常に激しく、心臓が強くバクバクと鼓動し、心臓が破裂しそうなほどに胸が苦しく感じられます。また、立っていられないほどの強いめまい、吐き気も起こり、発作のたびに不安感に襲われる人も多くいらっしゃいます。
パニック障害の他に、うつ病、心気症、適応障害などの精神疾患でも動悸を感じることが多々あります。気のせいだと思い込み放っておくと悪化してしまう恐れがあるため、勇気を出して早めに医療機関を受診しましょう。
受診する場合は、「心療内科」「精神科」「神経科」などが専門科です。一度、気軽に相談してみる気持ちで訪れると良いでしょう。
今回は動悸とはどのような症状かについて解説しました。動悸の原因にはさまざまな種類がありご自身では判断が難しいものです。この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?
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