生理中でも子宮頸がん検診は受けられる?
- 作成:2015/10/26
子宮頸がんの検診は、2年に1回の受診が推奨されています。ただ、検診について分からないことも多く、不安に感じている方もいらっしゃると思います。今回は、検診日と生理が重なってしまった場合には、検診が受けられるのかどうかといったようなことについて解説いたします。
この記事の目安時間は3分です
子宮頸がん検診とは?
子宮頸部は、子宮の下部から腟につながるやや細くなったところで、子宮頸がんはその子宮頸部にできるがんのことをいいます。
原因は性交渉によってヒトパピローマウイルスに感染することで発症すると考えられています。そのため、性経験が多い人や性経験の早い人は発症リスクが高いと言われています。子宮頸がんは婦人科のがんの中で一番多く発生します。
女性の76人に1人が子宮頸がんに罹患し、毎年2000人以上の方が亡くなっています。
子宮頸がんは一般的に緩やかに進行し、がんの前の状態(異形成)である前がん状態から進行がん(浸潤がん)に進行するまでに2~3年かかるといわれています。検診では前がん状態で発見することが可能なので、早期発見、早期治療することが可能です。
したがいまして、子宮頸がんに罹患する人や死亡する人を減少させるために、各自治体が検診をおこなっています。20歳以上になれば、2年に1回は検診を受けるよう推奨されています。
検診日に生理になってしまったら
検診日に生理が重なった場合、腟内や子宮頸部についた出血をぬぐってから細胞を取るようにしますけれど、血液が邪魔をしてきちんと細胞が取れないと正しい結果が出ないことがあります。
基本的には、生理中に検診を受けることは避けたほうがよいといわれています。生理日が検診に重なることが分かったら、早めに病院に連絡をして変更されるか、あるいはそのまま受診可能なのかを問い合わせてみましょう。
検診が受けられないケースとは?
自治体や病院によっては生理の日には検査ができないことがあるので、事前に確認しておくようにしましょう。基本的に、月経血が多い日は避けるようにしましょう。
また、妊娠している場合には妊婦健診で子宮頸がん検診が組み込まれているので、通院している産婦人科で確認を取りましょう。
子宮全摘術を受けている方は子宮頸がんにはならないので検診は不要ですが、卵巣が残っている場合は卵巣疾患の検診が必要です。性行為の経験がない場合は、子宮頸がんのリスクは低いため検診の必要がないという意見もありますが、検診を受けることは可能です。
ただし、性交未経験の場合には検診のためにクスコ(腟内を広げる器械)を挿入するとき非常に痛みを伴うことがあるので、事前に医師に伝えて配慮してもらいましょう。
検診を受ける前のその他の注意事項
検診に行く前には妊娠している可能性がないか、生理日と重ならないかをチェックします。妊娠の疑いがあったり生理日と重なりそうな場合には、自治体や病院に確認してから受診するとよいでしょう。
また、検診では内診があるので、腹痛や下痢などお腹の調子が悪い日は変更してもらう方がよいでしょう。検診の前日はセックスや腟内洗浄は避け、アルコールをたくさん飲んだり、お腹を下すような暴飲暴食も避けます。
当日は、問診で前回の月経日や月経周期、月経痛の有無、妊娠歴などを聞かれるので、あらかじめそれらをメモしておくとよろしいでしょう。服装はスカートかお尻まで隠れる長めのシャツだとショーツを取っても見えないので便利です。
検査は特に痛いものではありませんので、当日はあまり緊張せずリラックスして検査を受けましょう。
今回は生理中の子宮頸がん検診について紹介しました。自治体や病院によっては受け入れてくれるところもありますので、事前に確認の上、検査を受けることをおすすめします。疑問が解決されない場合は、医師に相談してみませんか?
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