妊婦と産後の人はぎっくり腰になりやすい?治し方と注意点も解説
- 作成:2016/09/09
妊婦や出産後は、ぎっくり腰が起きやすい状態と言えます。なぜぎっくり腰になりやすいのか、どのような対応をすればよいのかを、医師の監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
妊婦はぎっくり腰になりやすい?
お腹の中の赤ちゃんが成長して重たくなるにつれて、妊婦の腰にかかる負担は次第に大きくなっていきます。また妊娠5カ月を越えた頃からは、お腹がだんだんとふくらみ始め、出産に向けて骨盤の関節が少しずつゆるくなっていくため、腰回りの骨や筋肉が不安定な状態になります。
大きな負担を受け続けることや、骨盤まわりの状態が安定しないことは、腰に対するダメージを募らせていきます。その結果、ちょっとした衝撃やふとした拍子に「急性腰痛(きゅうせいようつう)」、つまりぎっくり腰が起こりやすくなるのです。
妊婦のぎっくり腰の治し方と注意点
妊娠している間は、整骨やマッサージを受けることはあまり好ましくありません。十分注意していたとしても、外からの刺激を与える以上赤ちゃんに悪い影響を起こさないとは言い切れないためです。そのため、腰の痛みが強いときは、鎮痛用の湿布などを使って対処しましょう。
妊娠中でも安全に行えるぎっくり腰の対策は、腰まわりをあたためることです。入浴の際にはシャワーだけで済ませるのではなく、夏でも湯船につかるようにしましょう。お腹が大きくなって肩まで浸かるのが苦しければ、半身浴でも構いません。
産後はぎっくり腰になりやすい?
出産によって骨盤が緩みきった体は、妊娠中以上に腰痛、ぎっくり腰を起こしやすい状態です。骨盤の緩みは、出産後6週間から8週間ほどかけて、少しずつ戻っていきます。しかしそれまでの期間に、重い物を持ち上げたり、前かがみの姿勢をとったりといった、腰に負担のかかる動きを行うと、容易にぎっくり腰を引き起こすことがあります。
産後のぎっくり腰の治し方と注意点
産後1カ月ほどが経過し、ある程度骨盤が安定してきたら、整骨院などで施術を受けることができます。ただ、腰痛の治療を受ける際には、念のため出産した産婦人科で施術を受けてもよいか確認を取って下さい。
ぎっくり腰で突然激痛が起こったときは、うつぶせになり痛みがある場所を、氷水や氷枕、冷湿布などで冷やしましょう。うつぶせの姿勢を取れない場合は、横向きに寝そべっても構いません。15分間続けて冷やしたら氷を外し、45分の休憩を取ります。その後また15分間冷やし45分間休むというサイクルを、3回繰り返してください。
産後のぎっくり腰を防ぐためには、できるだけ腰に負担をかけないよう意識することが大切です。育児では、赤ちゃんを抱っこしたり、抱えながら授乳したり、腰にダメージを与える動きや姿勢が必要となるシーンがたくさんあります。腰の負担を少しでも減らすため、抱っこひもや授乳クッションを利用してみましょう。また、抱きかかえる際に腰を曲げて体勢を落とすのではなく膝を曲げて体勢を落とすようにすることなどを心がけましょう。
妊婦や出産後のぎっくり腰についてご紹介しました。腰の状態に不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。
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