親知らずが痛い!歯茎の痛みや頭痛につながる?放置は危険?家庭でできる対応とは?

  • 作成:2016/09/08

良く知られているように親知らずは、生え方によって痛みを伴います。歯茎の痛みや頭痛も置きます。どのような仕組みで起きるかを含めて、歯科医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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親知らずの痛み 歯茎が痛い?頭痛が起きる?

親知らずの歯茎が痛む原因は主に3つあります。

まず一つ目は親知らずが生えてくるときにおきる、ムズムズとした痛みです。これは異常ではありませんが、長く続くため不快に思うことがよくあります。

また、親知らずの上におおい被さっている歯肉に、反対側の歯で噛んでしまい、歯茎に傷がつき痛いことがあります。歯茎に噛んだあとや、口内炎のようなできもの(潰瘍)があれば、その傷が痛みの原因です。歯科医院で親知らずの上をおおっている歯肉を電気メスで切ることで、痛みをなくすことができます。

歯茎の痛みが起きる病気に「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」があります。智歯周囲炎は、親知らずの周りの歯茎に細菌が入ってしまって炎症をおこしてしまう状態のことを言います。親知らずの周りの歯肉が赤くなっていて、押すと痛みが出るようなら、智歯周囲炎の可能性があります。重度の場合は智歯周囲炎により、顔の腫れや、口が開きにくくなる開口障害、頭痛、発熱などの症状がでてしまいます。

親知らずは、歯の中で、最も頭に近いところにあるため、一旦智歯周囲炎やむし歯により痛くなってしまうと、親知らずだけではなく、頭痛が起きてしまうことがあります。また、親知らずが、生えてきて不快に感じたり痛みがあったりし、親知らずが生えていないほうの顎で食べ物を噛んでいると顎に負担がかかって顎関節症(がくかんせつしょう)になり頭痛がしてしまうことがあります。

生えかけの親知らずが痛いことがある?

親知らずが生えてくると、周りの歯茎が痛くなるだけではなく、生えかけの親知らずにむし歯ができて痛くなってしまうことがあります。むし歯が小さいときは冷たいものにしみる、噛んだときに痛いといった症状がでます。むし歯が大きくなると、何もしないでもズキズキとした痛みが続いてしまいます。

痛む親知らずは、放置していいの?

親知らずが痛くなる原因は主に「智歯周囲炎」と「むし歯」です。「智歯周囲炎」は放置すると徐々に炎症が広がって、発熱や呼吸困難など全身状態にも影響を及ぼしてしまいます。

「むし歯」によって、歯に穴が開いてしまうと元には戻りません。むし歯を放置すると、徐々に進行し何もしなくても痛くなってしまい、更に進行すると歯の根っこの先に膿が溜まってしまいます。また、むし歯が、親知らずの一本前の「第二大臼歯」と呼ばれる歯にまで広がってしまうことがあります。

親知らずの周りの歯茎が赤く腫れているときやむし歯になっているときは放置せず、歯科医院に行き早めに治療を行うようにしましょう。

親知らずが痛いとき、家でできるセルフケア

親知らずが痛くなる原因は、磨き残したプラークによる歯茎の腫れやむし歯です。

歯肉が赤く腫れているときは、柔らかい歯ブラシで優しく歯磨きしてください。親知らずは歯ブラシでは磨きにくいこともあります。タフトブラシ(小ブラシ)や太めの歯間ブラシを併用することで、効率良く磨くことができます。また、アルコール成分が入っておらず刺激が少ないうがい薬でうがいをすることも痛みを抑えることができます。

次に、十分に休息をとりましょう。疲れがたまっていると免疫力が下がり、痛みや腫れが強くなっています。ゆっくりとリラックスし、睡眠をとりましょう。

痛みが強い場合は市販の痛み止めを飲んでください。痛みが強く食べ物を食べられなかったり、眠れなかったりすると体力が低下してしまい、さらに全身状態に炎症が強くなって悪循環がおきてしまいます。ただし、痛み止めを長く服用して、腫れやむし歯を放置しないようにしましょう。



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親知らずの痛みについてご紹介しました。親知らずに不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、歯科医師に相談するようにしましょう。

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