歯周病の症状と検査　口臭、痛み、臭い？初期症状はある？重度の場合は？

作成：2016/10/13

歯周病は、初期のころは気づきにくい側面がありますが、進展してくると口臭などの症状が出てきます。セルフチェック項目と合わせて、歯科医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師

この記事の目安時間は3分です

歯周病の症状　口臭？痛み？臭い？膿が出る？

歯周病の90％は成人性の歯周病です。成人性の歯周病では、歯肉に炎症がおき、歯茎が「腫れ」、「出血」が症状としてあらわれます。細菌の活動が活発なときは、歯肉が赤く腫れ「痛み」や「膿」がでてしまうことがあります。

歯周病の疑いがあるときは、専門の器具を使って「歯周ポケット（歯と歯茎の間にある隙間）」の深さを検査します。歯周ポケットは通常1mmから3mmですが、歯周病になると歯周ポケットが深くなってしまいます。深い歯周ポケットの中の歯垢は歯磨きでとることが難しく、歯周病菌が歯肉の中に入って、歯を支えている骨が破壊されてしまいます。結果として、歯の支えがなくなり、歯がグラグラと「動揺」してしまいます。

歯周病になると歯周病菌が口臭のもとになる物質を作ることや、膿の臭いがでることから口臭がでることがあります。

重度の歯周病の症状とは？

歯周病が進行するにつれ、歯周ポケットが深くなってしまします。重度の歯周病では歯周ポケットが6mm以上になっている歯もあります。歯を支えている骨が溶かされてしまい、歯がグラグラと動揺したり、歯並びが変わってしまったりしてしまいます。

重度のときは、歯を残すことができず抜歯になったり、自然に抜けてしまったりすることがあります。

歯周病の初期症状はある？

歯周病は「サイレントディジーズ（静かなる病気）」と呼ばれ、ほとんどの場合、症状に気が付かないまま進行してしまいます。特に、煙草を吸っている人は症状がでにくく、気が付かないまま重度の歯周病になってしまっており、抜歯しなければいけなくなることがあります。

歯磨きをしたときに血が出る、歯と歯の間に食べ物がはさまるようになったなどの症状があれば歯周病になっている可能性があります。早めに歯科医院に受診すれば歯周病は治療することができます。疑いがあると感じたときは歯科医院で検査を受けるようにしましょう。

歯周病のセルフチェック項目

歯周病のチェック項目としては、以下のようなものがあります。

□歯ぐきに赤く腫はれた部分がある
□口臭がなんとなく気になる
□歯ぐきがやせてきたように感じる
□歯と歯の間にものがつまりやすい
□歯をみがいたあと、歯ブラシに血がついたり、すすいだ水に血が混じることがある
□歯と歯の間の歯ぐきが、鋭角的な三角形ではなく、うっ血していてブヨブヨしている
□ときどき、歯が浮いたような感じがする
□指でさわってみて、少しグラつく歯がある
□歯ぐきから膿が出たことがある

チェック項目が０個の場合
これからもきちんと歯みがきを心がけ、少なくとも 1 年に 1 回は歯科健診を受けましょう

チェック項目が１個から２個の場合
歯周病の可能性があります。念のため、かかりつけの歯科医院で、歯周病でないかどうか、検査してもらったほうがよいでしょう

チェック項目が３個から5個以上の場合
初期あるいは中等度歯周炎以上に歯周病が進行しているおそれがあります。さっそくに歯科医院で検査を受け、治療しましょう

歯周病の症状とチェック項目についてご紹介しました。