親知らず抜く効果 小顔?歯並びが良く?口臭治る?妊娠、出産予定の人の考え方も解説
- 作成:2016/09/08
親知らずを抜くと、歯並びへの影響をおさえる効果がありますが、最近では「親知らずなら何でも抜歯」というわけではありません。「親知らずを抜くと小顔になる」という噂の真偽も含めて、歯科医師の監修記事で、わかりやすく解説します。
この記事の目安時間は3分です
親知らずを抜くと小顔になるの?
「歯科医院 小顔」と検索すると親知らずの抜歯が検索結果として出てきますが、親知らずを抜歯して小顔になるという科学的な根拠はありません。しかし、親知らずを抜歯して小顔になったと感じる人は多くいらっしゃいます。抜歯によって親知らずの周囲の骨が痩せて細くなることや、親知らずの腫れがひくことが関係していると考えられています。
親知らずを抜くと、歯並びに良い影響がある?
下の親知らずが、下顎(あご)に対して斜めや横向きに生えてくると、持続的に歯を前方に押し出す力が加わってしまい、少しずつ歯が前に出てしまったり、歯並びがガタガタになってしまったりすることがあると考えられています。 重度の場合は、前歯が噛み合わなくなる状態(開咬、かいこう)になることもあります。親知らずを早めに抜歯することにより、歯並びへの悪い影響が防げますので、心配な場合は歯科医院で相談しましょう。
また、親知らずが生えてくることによって、長い時間をかけて行ってきた矯正治療が後戻りすることがあります。矯正治療を行っていた方や、これから行う予定がある方は、親知らずが歯並びに悪影響を与えることがあることを覚えておきましょう。
なお、上の親知らずは頬側に傾いて生えてくることが多いため、前方の歯の歯並びへ影響を及ぼすことが少ないと考えられています。
口内の細菌繁殖を抑える効果も
親知らずの周りは磨き残しが発生しやすく、プラークが溜まってしまうことにより、口の中の細菌の量が増えてしまいます。その細菌によって口臭が出やすくなったり、歯周病の原因菌が増えてしまったりします。他の歯をきちんと磨けていれば問題ありませんが、親知らずを抜歯することによって、細菌が増えるリスクが減ると言えるでしょう。
妊娠・出産する予定の人は?
磨き残したプラーク(歯垢)中の細菌は免疫力が落ちているときに活発になり、親知らずが腫れたり痛くなったりしてしまいます。
特に、妊娠中は女性ホルモンの関係で歯茎が腫れやすいため、親知らずが腫れてしまうことが多々あります。しかし、抜歯ができなかったり、抗生物質や痛み止めを服用することに不安を感じてしまったりしてしまいます。これから妊娠・出産する予定がある人は抜歯を行っておいた方が、妊娠中に痛くなるなどの心配をしないで済むと言えます。
海外での抜歯は高額の費用がかかる場合も
また、語学留学や海外赴任など海外で生活を行う予定がある人も親知らずには注意が必要です。慣れない環境で過ごしていると親知らずが腫れてしまうことがありますが、海外では親知らずの抜歯に多額の費用がかかることがあります。出発前に親知らずがどのように生えているか、抜歯の必要があるかを歯科医院でチェックするようにしましょう。
「何でも抜歯」ではない
歯科医によって考え方は違いますが、近年はむし歯や智歯周囲炎などの問題がない親知らずは抜歯しない方がよいと考えられています。これは歯周病やむし歯で前方の歯を抜歯しなければいけなくなった場合、親知らずを矯正治療で前に動かしたり、移植をしたりして補うことができるためです。親知らずが生えてきたからといって、すぐに抜歯をしなければいけないわけではないので歯科医とよく相談して治療方針を決めるようにしましょう。
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親知らずを抜く意味や効果などをご紹介しました。親知らずの痛みに不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。
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