医師が思う「かかりつけ医の探し方」 精神科医が重視する「かかりつけ医探しのポイント」
- 作成:2021/06/12
日本医師会も国民に持つことを勧めている「かかりつけ医」。日頃の健康状態を把握してくれ、健康について何でも相談できるかかりつけ医は、いざという時にも頼れる存在です。 m3.comでは医師が思う、ご自身の診療領域における「かかりつけ医の探し方」についてお伺いしました。 今回は精神科医の皆様の回答結果についてレポートします。
この記事の目安時間は3分です
【調査概要】
かかりつけ医探し、重視すべきポイントは?
回答期間: 2021年2月11日 (木)~17日 (水)
回答人数: m3.com医師会員443人・精神科系医師会員27人
そもそもどんな症状のときに精神科を受診する?
精神科は、うつ病やパニック障害、統合失調症、不眠、発達障害、各種依存症などのこころの病気(精神疾患)を診療しており、眠れない、やる気が出ない、職場に行きたくない、食欲がない、不安が強い、息苦しさや過呼吸を起こすといった症状で受診される方が多いようです。社会復帰に向けたデイケアプログラムを実施しているところもあります。
かかかりつけ医は「相性」「立地」「説明の分かりやすさ」で選ぶべし
精神科系のかかりつけ医を選ぶ際に重要だと思われる点を精神科医の皆様にお伺いしました。
Q.ご自身の専門とされている診療領域において「かかりつけ医」を探す際に、重要だと思われることをお選びください。(複数選択)
精神科医がかかりつけ医を探す際に最も重要だと思う条件は「医師との相性」で70.4%、2位は「立地」で59.3%、3位は「説明が分かりやすい」で48.1%となっていて、これらは医師全体に比べると高くなっています。精神科クリニックの診療は、患者さん一人ひとりに向き合うのが基本で、受診期間が長期に及ぶこともあるため、「相性」「立地」「説明が分かりやすい」の3点は欠かせない要素だと言えるでしょう。また、かかりつけ医探しにおいて「専門性」という要素の割合が医師全体に比べて低かったのも、同様の理由で専門性よりも相性や説明の分かりやすさが重視されるからかもしれません。
実際精神科医が具体的にはどんなところに注目しているかについての自由回答でも、医師との相性に言及するコメントが並びました。特に患者への共感性が高いことや、人間関係を継続できるかに関して言及がある点が注目されています。
・最新の知識があり的確な治療を施してくれること。そして患者への共感性が高く、治療方針に関して患者のライフスタイルに合わせた希望を取り入れてくれる。そのようなかかりつけ医がいてほしい。(勤務医、精神科系、男性、50代)
・継続していける医師との人間関係。(勤務医、精神科系、男性、40代)
・人間性が一番大事だと思います(勤務医、精神科系、男性、60代)
精神科のかかりつけ医探しでは、ホームページの医師紹介をチェック
次にかかりつけ医の専門性の評価に役立つものをお伺いしました。
Q.ご自身の専門とされている診療領域において「かかりつけ医」を探す際、専門性の評価に役立つと思うものをお選びください。(複数選択)
圧倒的に多かったのは「専門医資格の有無」で、続いて2位が「医学博士の有無」、3位が「所属学会」となっています。この中で「専門医資格の有無」「医学博士の有無」が医師全体よりも高くなっているところが注目されます。それでは自由コメントの内容を具体的に見ていきましょう。
・ある程度の長期間、かかりつけ医として受診していれば、医師の専門性、いわゆる腕の良さなどは分かると思う。(勤務医、精神科系、男性、50代)
カウンセリングを通じて一緒に問題点を整理し、 精神療法と薬物療法をバランスよくとり入れながら解決へと導いていく精神科系のかかりつけ医。その専門性を調べるうえでは、クリニックのホームページの医師紹介欄の資格・所属学会のほか、カウンセリング環境やデイケアプログラムの実施状況なども紹介されているため、かかりつけ医探しの参考にされると良いでしょう。
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