整形外科医が重視する「かかりつけ医探しのポイント」

  • 作成:2021/08/04

日本医師会も国民に持つことを勧めている「かかりつけ医」。日頃の健康状態を把握してくれ、健康について何でも相談できるかかりつけ医は、いざという時にも頼れる存在です。 m3.comでは医師が思う、ご自身の診療領域における「かかりつけ医の探し方」についてお伺いしました。 今回は整形外科医の皆様の回答結果についてレポートします。

この記事の目安時間は3分です

整形外科医が重視する「かかりつけ医探しのポイント」

【調査概要】
かかりつけ医探し、重視すべきポイントは?
回答期間: 2021年2月11日 (木)~17日 (水)
回答人数: m3.com医師会員443人・整形外科系医師会員35人

そもそもどんな症状のときに整形外科を受診する?

整形外科は、骨格・筋肉・神経系からなる「運動器」の疾患や外傷を診療しており、脊椎疾患や外傷、骨折、関節痛、筋肉痛、捻挫、しびれ、骨粗しょう症などの症状で受診される方が多いようです。ケガや疾患からの早期の社会復帰、スポーツ復帰に向けて物理療法、理学療法などのリハビリプログラムに取り組む方も多くいらっしゃいます。

かかりつけ医は「医師との相性」「専門性」で選ぶべし

整形外科系のかかりつけ医を選ぶ際に重要だと思われる点を整形外科医の皆様にお伺いしました。

Q.ご自身の専門とされている診療領域において「かかりつけ医」を探す際に、重要だと思われることをお選びください。(複数選択)

整形外科医が重視する「かかりつけ医探しのポイント」

整形外科医がかかりつけ医を探す際に最も重要だと思う条件は「医師との相性」で、医師全体の61.2%に比べるとやや低いものの57.1 %と半数を超えています。2位は「医師の専門性」 の54.2%で、医師全体の42.4%に比べると10%以上高くなっています。
整形外科クリニックでは、検査・診断、治療、リハビリまで一貫して行うため一人の患者さんと接する時間が長いことや、高齢者やアスリート向けなど専門性の治療が求められることがあります。また、医師全体に比べて重視する割合が目立って低かったのは「立地」でした。かかりつけ医に関しては自宅からの通いやすさ・アクセスの良さは必要といえども、手術を行うケースもあるため腕のよさが問われたり、リハビリ環境の充実度が求められたりするからではないでしょうか。
実際整形外科医が具体的にはどんなところに注目しているかについての自由回答でも、医師との相性に言及するコメントが見られました。適切な医療機関へ紹介する場合にも、患者さんとコミュニケーションをよくとり症状を把握することが重要なため、相性は欠かせない問題なのでしょう。

  • 病診連携が充分に行えるかどうか(勤務医、整形外科系、男性、60代)
  • 病態把握に時間を割いているか(勤務医、整形外科系、男性、40代)
  • 口コミ(勤務医、整形外科系、男性、50代)

整形外科のかかりつけ医探しでは、ホームページの医師紹介をチェック

次にかかりつけ医の専門性の評価に役立つものをお伺いしました。

Q.ご自身の専門とされている診療領域において「かかりつけ医」を探す際、専門性の評価に役立つと思うものをお選びください。(複数選択)

整形外科医が重視する「かかりつけ医探しのポイント」

最も多かったのは、「専門医資格の有無」で続いて2位に「所属学会」、そして3位に「医学博士の有無」が続きますが、それらの割合は医師全体よりは低くなっています。またその他の割合が高い点は気になるところです。それでは自由コメントの内容を具体的に見ていきましょう。

  • 学歴とか専門性とか、一番大事なのは先生の人柄と思います(開業医、整形外科系、男性、70代)
  • 病状悪化の際、入院先を確保できているかどうか(勤務医、整形外科系、男性、60代)
  • 同じ分野の医師の評判(勤務医、整形外科系、男性、40代)

骨折や捻挫など外傷の治療やリハビリなどで地域の人々の健康な毎日を支える整形外科系のかかりつけ医。その専門性を調べるうえでは、クリニックのホームページに、医師紹介欄に資格・所属学会が記載されるとともに、強みである診療領域、手術実績、リハビリ施設などが紹介されているため、かかりつけ医探しの参考にされると良いでしょう。

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