子宮頸がんは男性も原因になる?米国では男性もワクチンを受ける?
- 作成:2016/09/12
子宮頸がんは、男性との性交の回数や、性交の年齢がリスクとして考えられています。また、子宮頸がんの原因となるウイルスは、男性へも影響すると考えられています。正しい知識を得て、予防、早期発見につとめましょう。
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男性にもリスク、子宮頸がんのウイルス
子宮頸がんは子宮の入り口の部分に発生するがんで、ほとんどがヒトパピローマウィルス(HPV)の感染が原因と考えられています。HPVは100種類以上も種類があり、その中で子宮頸がんを発生させるリスクがあるものは13種類から14種類と言われています。その中でもHPV16型と18型は特に子宮頸がんを発生させるリスクが高いため、それらのウィルスに対するワクチンが欧米では以前から性交前の女児に主に投与されています。HPVは性交経験者であれば80%以上が感染している可能性があり、2年以内に自然排出されるとも言われています。
HPVが自然排出されず、子宮頸部の粘膜内で持続的に感染状態が続くと10年から20年かけて子宮頸がんへと進行していきます。子宮頸がんの原因はHPV以外にも喫煙との関連が言われています。またHPVは、子宮頸がんだけでなく、舌がん、喉頭がん、肛門がんなど多くのがんの原因になるため、女性だけでなく男性も感染するとがんを発症する可能性があります。
性交の回数や年齢との関連を指摘する声
子宮頸がんの原因となるHPVは性交で感染するので、1度でも性交経験があると感染している可能性があります。また、初めての性交年齢が低いこと(16歳未満)、初経から初めての性交までの期間が短いこと(1年以内)、性交経験が多いこと、複数のパートナーが多いことなどは子宮頸がんのリスクになると考えられています。1人の男性としか性交をしていないので大丈夫と考えている人もいますが、もしその男性がハイリスクのHPVを保持していた場合には、子宮頸がんを発生する危険性が高いです。
米国では、男児にもワクチン義務付け
HPVは性交経験がある男女であれば誰でも感染する可能性があり、オーラルセックスなどにより口腔内にも感染を起こすことでがんの原因となることがあります。 つまりHPVは子宮頸がんだけでなく、咽頭がん、喉頭がんなどの口腔領域のがんや陰茎がん、膀胱がん、肛門のがんなどを起こします。HPVに感染すると、女性だけでなく男性もこれらのがんを引き起こす可能性があります。そのためアメリカのいくつかの州やオーストラリアでは、男児、女児共にHPVに対するワクチンの接種が義務付けられています。
初期は気づきにくい子宮頸がん
子宮頸がんは初期には症状がほとんどないため自分で気付くことが難しいと言われています。病気が進行すると不正出血や性交時の出血、腰痛や腹痛、足のしびれなどを自覚することがあります。しかし病気が進行してしまうと手術で取り除けなくなる可能性も高くなり、命の危険があります。子宮頸がんは早期に見つかれば手術による切除を行うことができ、その後の患者の状態が良いことが分かっています。そのため20歳以上の女性は2年に1度、子宮頸がんの検診に行くようにしましょう。また、予防するためにはワクチンが有効と考えられています。世界では子宮頸がんを予防するためにはワクチンが最も有効と考えられており、オーストラリア、アメリカのいくつかの州では11歳から12歳の男女に、イギリスでは12歳以上の女児に接種されています。
若い女性も罹患する子宮頸がんついて、男性との関係などをご紹介しました。もしかして子宮頸がんかもしれないと不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?
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