あなたの悩みADHDが原因かも?
大人のADHD特設ページへ感情面の困りごとを何とかしたい ~ 余計な一言を言って後悔 ~
- 作成:2022/08/04
この記事では、「余計な一言を言って後悔してしまう」という感情面の困りごとの対処方法を解説します。
この記事の目安時間は3分です
ADHD特性から見る原因
対策
ADHD 傾向が強く、衝動性が高い場合、相手の気持ちや周囲の状況を考える前に思いついたことをパッと口にしてしまうことがあります。
相手の気持ちや周囲の雰囲気を害すると頭では分かっていても、衝動性が上回ってしまうのです。そして、頭では分かっているからこそ、「またやってしまった」と自己嫌悪に陥ってしまいます。また、その場で「やってしまった」と感じることで焦ってしまい、余計な一言を重ね、さらなる窮地に陥ってしまうこともあります。
例えば職場でミスを注意された際などに、話をよく聞かず反射的に「あれはそういうつもりではなくて、○○さんの指示だった思う」とか「昔のマニュアルに書いてあったと思う」といった言い訳をして、逆に上司を怒らせてしまうのです。
話をよく聞いて謝罪をしたりその場で修正したりすればいいのに、余計な一言で日に油を注ぎ、ますます窮地に陥るのです。
このような傾向がある場合の対策としては次の3つがあります。
① 黙って相手の話をよく聞く
② 相手が何を求めているのかを判断する
③ 話の切れ目で自分の意見やアドバイスをする
まずとにかく大事なのは黙って話をよく聞くことです。自分の話をしたい欲求をぐっとこらえるのです。そして、ふんふんと相槌を打ちながら相手が何を求めているのかを判断していきます。
- 助言を求めているのか
- ただグチのように話を聞いてほしいのか
- 自分に対して何かリクエストをしているのか
などをよく考えていきます。
そして話の切れ目で自分の意見やアドバイスをするのが良いでしょう。
具体的には「どうしたらいいかな?」とか「どう思う?」のような 言葉が出てきたら助言を求めている可能性が高いです。 助言を求められているな、と思った場合も「〇〇について悩んでるみたいだけど、ちょっと自分の意見を言ってもいいかな」などと一言断りを入れるのが良いでしょう。さらにここでも、自分の話をしたい欲求をぐっとこらえ手短に話すことが重要です。また、周囲に他の人がいる場合はあまり厳しいことを言ったりネガティブなことを言ったりしないようにしましょう。
助言を求めているのかグチを聞いてほしいのかはっきりしないこともあります。そういった場合はグチを聞いてあげることを優先しましょう。 話しているうちに相手が満足してしまうことも多いです。
上司からの指導のように、 自分に対して何かリクエストされている場合は、理解したことを復唱することが大事です。
例えば「報告書は締め切り前日に1度見せるように」と指導されたら、「これからは前日にお見せします」というように確認を取るのです。
そうすることで聞き間違いも減りますし、相手にも理解したことが伝わります。
実は ADHD では相手の話を聞かずに早合点してしまうということもあります。 これを予防するのです。
まとめ
- とにかく黙って相手の話を聞く 。
- 助言をする場合も一言断りを入れて手短に。
- 聞き間違予防のためにも指導を受けた場合は必ず復唱する。
弘前大学医学部卒業後、東京女子医科大学精神科で助教、非常勤講師を歴任。 現在はVISION PARTNERメンタルクリニック四谷の副院長とスタートアップへのアドバイザー業務を務めるとともに、企業や行政機関の産業医を10か所以上担当。ブログや著作、研修などを通じて、メンタルヘルスや健康経営、産業保健の情報発信も行っている。 共著に「企業はメンタルヘルスとどう向き合うか―経営戦略としての産業医 」(祥伝社新書)がある。
note: https://note.com/music_takahiro
Twitter: https://twitter.com/djbboytt
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