認知症患者さんの治療体験談(30代/女性/専業主婦)
- 作成:2023/11/14
本記事では、軽度認知障害(MCI)の診断を受けている、専業主婦の30代女性患者さんの治療体験談を紹介します。
この記事の目安時間は6分です
認知症を疑ってから受診までの経緯
電話で話した後、話したのが夢だったのか現実だったのか、わからなくなることがありました。最初は「寝ぼけている」と思いましたが、あまりにも続いたので若年性の認知症ではないか、と思いました。
通院している精神科の先生に相談したところ、服用している薬の副反応かもしれない、といわれました。そこで、一度専門医を受診してみようと思い、受診しました。
治療開始してからの生活
薬を服用するのと合わせて、話したことや、いつ、何をするかなどをスケジュール帳に書きこむようにしました。スケジュール帳をなくす事もあったので、決まった場所を作り、必ず薬と一緒に置くようにしました。また、カウンセリングも受け始めました。
治療を開始した当初は、物事や会話などすぐ忘れ、現実かどうかわからないような状態でしたが、スケジュール帳に書きこみをすることで、「いつ、どんな予定がある」や「どんな会話をしたか」をスケジュール帳を見て理解できるようになりました。 まだ完全に大丈夫とは言えませんが、薬、スケジュール帳をまとめて置き場所を決めた事で、「何か分からないことが出てきたらスケジュール帳を見る」という行動をとれるようになってきました。
自分の現状を把握でき、生活の管理ができるようになったので、受診して本当によかったです。
日常生活で工夫していること
出かける際は、必ずスケジュール帳、ペン、メモをもっていきます。 スーパーで買い物をするときは買うもののリストを作り、日用品の買い物をするときは携帯電話で家にあるもののストックを写真に撮っておくことで、パニックや余計な買い物を防ぎ、必要な物をしっかり購入できています。
認知症になる前にしておけばよかったと思うこと
元から、ブログやスケジュール帳に書き込みをする習慣を身につけていたらよかったなと思います。
現在認知症に対する不安を抱えている方へのメッセージ
スケジュール帳を用意することが大切だと思います。 そして、そのスケジュール帳を1日1回は開くこと。これは、スケジュール帳の存在を忘れないようにするためです。
また、できたら、ブログや、日記を書くのがよいと思います。書くことで、その日何をしたかが、後から確認でき、自分の生活リズムがわかりやすくなります。
そして、重要なのは「あせらないこと」だと思います。 あせると何もかもがわからなくなり、混乱します。わからなくなったら、一度冷静になることが大切だと感じています。
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