いきなり現れたひどい汗、動悸…50代前半で更年期障害と診断

  • 作成:2025/01/08

更年期症状の現れ方は人によってさまざま。Aさんの場合は「突然の汗」からスタートしました。気分も落ち込み、仕事のパフォーマンスにも影響。更年期障害の診断から治療、そして現在の心境をご紹介します。

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診断された経緯

「更年期障害」と診断されたのは、50代前半のときでした。いきなり胸から顔、頭にかけてひどい汗をかくんです。よく耳にする「ホットフラッシュ」とは少し違い、ほてりやのぼせはあまりなく、とにかく汗に困りましたね。メイクは崩れますし、電車の中で恥ずかしいと感じていました。

それから動悸。なんでもないときに突然、鼓動がパカパカパカと速くなるんです。苦しいですし、不安でしたね。気分も落ちこみがちで、仕事のパフォーマンスにも影響していました。

月経はあるにはありましたが、3日間だけで終わったり、40日も間があいたりして不安定だったので、「もしかしたら更年期かな」とは思っていました。そうした中、ちょうど子宮がん検診で婦人科クリニックに行ったので、ついでに相談しました。そのときは問診と血液検査を受け、数日後にふたたび受診しました。そこで、「更年期障害ですね」と診断されました。

診断後の治療

血液検査の結果、医師から「女性ホルモンがゼロに近い」と言われてショックを受けましたが、治療法について丁寧に教えていただきました。「ホルモン補充療法」(HRT)は汗の症状が改善だけでなく、気持ちも前向きになり、肌や毛髪も健康になることが期待できると聞きました。最初はなんとなく不安でしたが、「女性としていきいきと生きていくために試してみては」とすすめられ、医師を信頼して治療を始めることにしました。

治療を始めた当初は、貼り薬と飲み薬を併用していましたが、貼り薬でかぶれてしまったので、途中から貼り薬を塗り薬に変更してもらいました。
治療開始から1週間ぐらいしてから「あれ?」と変化に気づきました。汗がポタポタ落ちることは随分減って、動悸は完全になくなりました。

実は、自己判断で一時的に薬をやめたときがあったのですが、やっぱり汗や動悸がまた出てしまいました。加えて、「萎縮性膣炎」(老人性膣炎)にもなり、膣の乾燥やおりもののにおいが気になたので、もう一度婦人科を受診しました。医師は「大丈夫ですよ、また治療をしましょう」と優しく言ってくださり、ホルモン補充療法を再開しました。治療を再開すると、更年期障害の症状はおさまったので、ほっとしています。気持ちも上向き、肌や毛髪の質も変わったと感じています。

治療開始前の人へ

私の場合、ホルモン補充療法は、もともと自分の体にないものを入れるように思え、最初は少し不安でした。副作用で乳がんや子宮体がんのリスクがわずかに増えることが気になる人もいると思います。乳がんと子宮体がんの検査は必ず定期的に受けるように婦人科で言われて、その通りにしています。

そんな不安はあっても思い切って治療をはじめたことで、定期的に受診する習慣がついたことはよかったと思っています。なにかあったらすぐに医師に相談できるという安心感も得られました。今は「ホルモン補充療法は怖いものではない」と心から実感しています。社会に出て働く女性が多い時代ですし、家庭に入っていたとしてもいつまでもいきいきと過ごしたいですよね。私は現在50代後半で、閉経もすぎました。ホルモン補充療法は60歳くらいまでは続けようかなと思っています。

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